スカル・リーパー
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君たちの動きに圧倒されてつい、システムの《オーバーアシスト》を使ってしまった・・・」
ヒースクリフは次にこう言った。
「確かに私は茅場昌彦だ!!付け加えれば、最上階で君たちを待つはずだった、このゲームの最終ボスでもある」
その言葉に周りがざわつく、無理もないだろう、今まで引っ張ってきた絶対的リーダーが最終ボスという真実をハイそうですかと受け止められる者など中々いない。
「趣味がいいとは、言えないぞ。最強のプレーヤーが一転、最悪のラスボスか」
「なかなかいいシナリオだろ。最終的にわたしの前に立つのは、キリト君と予想していた。二刀流スキルは全てのプレーヤーの中で最大の反応速度を持つ者に与えられ、そのものが魔王に対する勇者の役割を担うはずだった。だが、シオン君。君は、わたしの予測を裏切るイレギュラーな存在だったよ。まさか私の組んでいないシステムを使うとわね・・・。まぁ、この想定外の展開もネットワークRPGの醍醐味と言ったところかな」
「茅場の組んでいないシステム・・・?」
「やっぱりか・・・」
「どういうことだよ?」
キリトの問いに俺は一つの仮定を立てた。
「外部から干渉して俺に《クロス・オーダー》を与えたってことだよ。まあ、かなりとんでもねーもん寄越しやがったけどな」
「その通り、恐らく与えたのは彼だろうね」
「・・・俺たちの忠誠・・・希望を・・・よくも!・・・よくも!!・・・よくもォオオオ!!!」
血盟騎士団のプレーヤーがヒースクリフに剣を向け振り下ろす。その瞬間、ヒースクリフがメニューウインドウを開き、何かを押す。すると、ヒースクリフに剣を向けた男が急に倒れこむ。HPゲージのところには麻痺の表示があった。
そこから続々と麻痺で倒れるプレイヤーが続出した。その中にはアスナとエリーも入っていた。
「ッ!キリト君!!」
「シオン!!」
やがて動けるのは俺とキリトだけになった。
「どういうつもりだ?」
「この場で全員殺して隠蔽する気か?」
「まさか、そんな理不尽な真似はしないさ。こうなっては致し方ない。私は最上層の《紅玉宮》にて君たちの訪れを待つことにするよ。ここまで育ててきた血盟騎士団、そして攻略組プレーヤーの諸君を途中で放り出すのは、不本意だが、何、君たちの力ならきっと辿り着けるさ。だが・・・その前に・・・」
茅場は剣を抜いた。
「キリト君、シオン君、君たちには、わたしの正体を看破した報酬を与えなくてはな・・・チャンスをあげよう」
「チャンス、だと?」
「今この場で私と一対一で戦うチャンスだ。無論、不死属性は解除する。私に勝てばゲームはクリアされ、全プレーヤーがこの世界からログアウトされる。どうかな・・・?」
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