スカル・リーパー
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込んだり、倒れ込んだ。
「何人やられた・・・?」
クラインが尋ねると、キリトがウィンドウを見て答えた。
「・・・十四人・・・死んだ・・・」
「嘘だろ・・・!?」
皆の顔はどんどん絶望の色へと染まっていく。
「あと二十五層もあるんだぞ・・・」
「本当に俺たちは、てっぺんまでたどり着けるのか・・・!?」
周りのプレイヤーは今後の攻略に絶望しているなか、平然と立っている男が一人。
ヒースクリフはまるで疲れを感じさせないような佇まいを見せていた。彼のHPイエローゾーンに入る寸前ところで止まっている。
普通ならば《神聖剣》の圧倒的防御力で防いだのだなと思うだろう。
しかし、それはあくまでヒースクリフの戦いを間近で見ていない者が言えることである。
「キリト君?」
キリトが立ち上がりヒースクリフに視線を向けている。
「キリト、お前まさか・・・」
キリトは走りだしヒースクリフ目掛けて片手剣の基本突進技<<レイジスパイク>>を発動していた。ヒースクリフが驚きに目を見開いて盾を使いガードしようとするがキリトの剣は途中で動きを変え、ヒースクリフに直撃した。
否、正確には直撃したように見えた。空中に姿を現す、文字。
【Immortal Object】それはシステム的不死を意味していた。
「システム的、不死・・・!?」
「どういうことですか、団長・・・?」
駆け寄ってきたアスナとエリーがそう言った。
「これが、この世界の真実ということだ・・・」
「どういうこと?」
「それをこれから言ってくれるだろーよ」
視線の先にいるキリトは俺が思っていることをそのまま言ってくれた。
「この男のHPゲージはどうあろうとイエローにまで落ちないようにシステムに保護されているのさ」
キリトは今まで思っていた疑問をぶつけた。
「この世界に来てからずっと疑問に思っていたことがあった。あいつは、今どこで俺たちを観察し、世界を調整しているんだろうって・・・だが、俺は単純な心理を忘れてたよ。どんな子供でも知ってることさ・・・」
その間に俺はキリトの横に並んだ。
そして、キリトの言葉に続けるように俺は言った。
「他人のやってる、RPGを傍から眺めるほどつまんねーものはねーよなー、だろ・・・?」
「茅場昌彦!!」
その言葉にその場にいた者は皆驚いた。
俺たちの問いに対してヒースクリフはこう答えた。
「なぜ、 気づいたのか参考までに教えてくれないか・・・」
「最初におかしいと思ったのは、デュエルの時だ。最後の一瞬だけあんたあまりにも速すぎたよ」
「やはり、そうか。あれはわたしにとっても痛恨事だったよ。
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