第四話
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るぞ」
そういい、マユの目線と合うまで腰を下ろす。それにまた無邪気にわらって――朧の唇と自分のそれをくっつけた。
力が流れるのを感じた。マユはそのままの勢いで舌を絡めようとしたが、すぐに朧が唇を離した。
「むー、けち。もう少しくらい良いじゃん」
「馬鹿か、お前は。あまり粗相をするなよ。あと人間に関しては手を出すなよ」
「当たり前だよ。だって僕、人間がいないと生きていけないし」
「そうだったな。さっさといけよ。『あいつ』のことも頼んだ」
「りょーかい」
マユは笑顔でその姿を闇へと消した。それを見送り溜息をつく朧。
「……これも龍のせいか? まったく面倒なことをしてくれる」
それだけ言い残し、朧はその場を立ち去った。
――――それから数日後の天界にて
「ミカエル様っ――!」
一人の男が、ドアを乱雑に開け中に入ってきた。それに微笑みを加え、言う。
「どうしたのですか?」
「こっ、これをッ!」
そう言って男が差し出したものは、一枚の報告書だった。そこに書かれていたのは、三頭のドラゴンが現れたむねだった。
「! こ……これ、はッ。大変ですッ」
直ぐにミカエルは、アザゼルとサーゼクスに連絡をいれる。おそらく二人のところにも連絡はいっているはずだ。
まさかあの龍が復活するなんてッ――――
三頭の頭を持った暗黒の龍。
歴史上、比類ないほどの大災害もたらした邪龍の名は――
――暗黒龍アジ・ダハーカ。
大天災、アンリ・マンユの再来だった。
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