SAO編−白百合の刃−
SAO12-もう一人の副団長
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い出したからよ」
まぁ、最初の頃は普通に兄って呼んでいたから、それを知っていてもおかしくはないか。なら、もう隠す必要はないか。
「絶対なんてありませんが、兄が簡単に負けるとは思いません」
「残念だけど、勝つのはヒースクリフよ。絶対に負けることなんかないわ」
「……何故、ヒースクリフが負けないって言い切るんですか? 根拠があるんですか?」
「根拠なんてないわ」
自信満々にイリーナさんは強い眼差しで言い放った。
「わたしはヒースクリフを信じているから、負けることなんて考えてない」
穏やかな人であったイリーナさんの発言には秘めた暑さと絶対なる自信を感じられた。口にするだけならタダになる。だけど、イリ―ナさんの挑発とか虚勢なんかじゃない。信じる気持ちがまるで事実になるように発言している。
それはヒースクリフのことを絶対なる信頼がイリーナさんにあるからだ。単に夢見過ぎているだけなら、良かったんだけど、イリーナさんはそんな人じゃない。根拠なんてないけど、そんな気がする。
「で、話は戻しますが。私とイリーナさんのデュエル。私が勝ったらどうするんですか?」
ここで兄とヒースクリフがどっちが勝つかの予想を繰り広げても、結果はわからない。少なくとも明日以降知ることになる。
私はそんなことをするためにイリーナさんから呼ばれたわけじゃないわ。
「キリカが勝ったら、お兄ちゃんであるキリトの脱退。もちろん、キリカが負けたら入団ね」
兄が負ける前提なのは釈然とはしないけど……。
「わかりました。でも、兄が勝つと思いますから、一つだけなんでも言うことを聞けるってことでいいでしょうか?」
兄が勝つことを信じて、私は敢えてイリーナさんとのデュエルを受ける。当然、私も負ける気なんてない。
「そうね、それでいいわ。」
イリーナさんは微笑んで受け入れてくれた。
「じゃあ、場所はドウセツが好んでいる五十二層で」
「わかりました」
「なんでそこなのかしら? 私、関係ないけど?」
ドウセツは不服そうだったけど、結局はイリーナさんが強引に決められてしまった。
●
「ほっとけばいいのに」
「何が?」
イリーナさんと別れた、私達は寄り道せず、ドウセツの家へと帰宅。帰宅中にドウセツに話しかけられた。
「貴女のお兄さんが負けても、貴女になんのメリットもないわよ」
確かにそうだ。結果的には自分のためよりかは兄のためになるんだから。
「別になくてもいいよ。血聖騎士団を最強ギルドと呼ばれるように育てた人と手合わせできるなんて、中々ないのよね」
「バカな結論ね」
「バカ言うな。つか、兄が負ける前提で言ってない?」
「貴女はバカだから教えてあげるわ。イリ
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