SAO編−白百合の刃−
SAO12-もう一人の副団長
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訊ねたら、キリトとペアを組むって言うじゃない。だから、わたし、良いこと思いついてヒースクリフにお願いしたの」
「それって……まさか」
「あら、キリカは察しが良い方なのね。予想通りだと思うけど、ヒースクリフにキリトとデュエルして、勝ったらギルドに入れさせてねって」
やっぱり、そんなことだろうとは思っていたが、まさかギルド勧誘じゃなくて、実力行使で勧誘させるとはね。戦力である副団長のアスナの引き抜きを阻止すると同時に兄を自分達のギルドに入れさせる。わ何度も説得するよりもわかりやすい分、それに負けたら有無を言わずして従うだけなのは、ありなのかなしなのかな。
とにもかく、イリ―ナさんの知恵のおかげで兄は厄介なことに巻き込まれたのは、無事を祈るしかないか。
「で、イリ―ナさんは私とのデュエルに何の関係があるんですか?」
「関係あるけど…………これ言うと、嫌味に聞こえちゃうんだよね」
「い、嫌味?」
意図がわからない。それにイリ―ナさんは嫌味言う人じゃないから、あんまりピンとこなかった。
「……なるほど、そういうことですか」
「ドウセツ?」
ドウセツはイリ―ナさんの考えがわかったようだ。でも、理解したとはいえど、あんまり良い表情ではなかった。
「あら、ドウセツわかっちゃった? それは残念だなー、ドウセツも驚いてほしかったんだけど」
「キリカと一緒にしないでください」
何気に傷つくことをサラッと言わないでよ。
それでもお構いなしに、ドウセツはイリ―ナさんが考えていることを言葉にした。
「どうせ貴女のことだから、ヒースクリフさんが勝つから、キリカにチャンスを与えつつ、キリカも入れさせようという悪巧みですね
「あら、わかっちゃったか」
あぁ、なるほど。兄がヒースクリフに負けるから私にチャンスを与えようと……いやいやいやいや。
「ちょっと待った!」
「うん、当然の反応ね」
そんな予測した反応を当て、落ち着いて微笑んでいるイリ―ナさんに私は問い詰めた。
「どういうことですか!」
「ドウセツが言った通りよ。なんなら、改めて言い直す?」
「いえ、いいです。なんであ……キリトが負けるって決め付けているんですか!」
「決まっているわ。ヒースクリフが絶対に勝つからよ」
「なっ!?」
この人……本気で言っているの? 本気で兄が絶対にヒースクリフに勝てないって思っているの? いや、口にするだけならタダだ。絶対というものは存在しない。
「絶対にヒースクリフさんが勝つとは限らないですよ」
「それじゃあ、キリカはお兄さんが絶対に勝つと思っているの?」
「いえ、絶対には……って、なんで私とキリトが兄妹だと知っているんですか?」
「ん? 昔、二人が兄妹みたいな会話を思
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