SAO編−白百合の刃−
SAO11-涙を繋ぐ絆
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「無茶苦茶じゃねぇかよ……」
「そりゃそうよ」
そう、無茶苦茶なんだ。言いかえれば弱肉強食。弱い者は強い者に勝てない。けど、それは生き物の摂理と言うわけじゃない。
「無茶苦茶なのも当然なんだ。数字ある世界では、レベル差がとっても大事になってしまう。当然、1よりも100のほうが有利になるって決まっている。数字が増えるだけで、今さっきみたいな理不尽になることになってしまうわ。結論を言ってしまえば、貴方達では私には勝てないし、殺せることなんでできない。理由は簡単だ、レベルの差が大きいからよ」
わかったでしょ? 私にどうあっても勝てないし、殺せないのよ。
「チッ」
不意にロザリアが舌打ちして、腰から転移結晶を掴み出した。そしてすぐさま宙に上げて、口を開く。
「転移」
「待った」
言葉が終わらないうちにロザリアに近づいて転移結晶を奪った。
リーダーだけが逃げるなんて、させるものですか。
「駄目だよ。一人だけ逃げるなんて」
「このっ……アタシをどうするつもりなのよ!」
「言ったでしょ、私が代わりにロザリアさん達率いる、『タイタンズハンド』を牢にぶちこむって」
とりあえず片手でロザリアさんを片手で掴み捕えるとして、もう片方の手で、腰のポーチを探り、濃い青色のクリスタル『回廊結晶』を取りだした。転移結晶とは違い、任意の地点を記録し、そこに向かって瞬間転移ゲートを開くことが出来ると言う転移結晶の強化版。
「これはね、私に依頼した『シルバーフラグス』のリーダーから全財産をはたいて買った回廊結晶。黒鉄宮の監獄エリアが出口に設定してあるから……後のことは言わなくてもわかるよね? それとも、直接言わないとわからないかしら?」
あとは『軍』が面倒見てくれるでしょう。なんせ、『軍』はオレンジプレイヤーにめちゃめちゃ厳しいから。法はなくても、警察みたいな組織はこの世界でもいるようだしね。実際にはいたというよりも作ったんだけど、それはそれとしよう。
ロザリアは唇を噛み、数秒押し黙ったあと、紅い唇に強気な笑いを浮かべて言った。
「もし嫌だと言ったら?」
「そんなの」
ここで登場するのが、薄緑の粘液を塗った小さな短剣を取り出した。
「この短剣で貴方達を麻痺にして、放り込めばいいだけ。ちなみに、レベル5の毒だから十分は動けないわよ」
それでも、ロザリアが笑みを消えることはない。回りを見れば少しずつだけど、私から遠ざけてシリカに近づこうとしている。
……こんなことしたくないけど仕方ないか。
私は一旦、ロザリアさんを解放させ、後ろに下がった。
「ふん、そんなの聞くと思って?」
「じゃあ……聞くようにさせるよ」
不信な動きをす
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