第8話 「決戦と真実」
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た二重結界で囲まれている。空間内にある建物は訓練用のレイヤー建造物。誰にも見つかることがなく、どれだけ壊しても問題ない戦闘空間になっている。
「しかし珍しいね。クロノくんがこんなギャンブルを許可するなんて。ショウくんもそう思わない?」
「俺は知り合って間もないんだけど」
冷静に返すと、エイミィは苦笑いを浮かべながらクロノに何で許可したのか再度聞いた。誤魔化そうとしたようにしか見えないが、俺もクロノもそこには何も言わなかった。
「なのはが勝つことに越したことはないけど、勝敗はどっちに転んでも構わないからね」
「そうだね……なのはちゃんが時間を稼いでくれている間に、フェイトちゃんが帰還する際の追跡の準備っと」
「頼りにしてるんだ。逃がさないでくれよ」
「了解」
クロノの言葉にエイミィは笑顔でガッツポーズを取った。ふたりは本当に仲が良いと思った矢先、急にエイミィの表情が曇る。
「でも……なのはちゃんに伝えなくていいの? プレシア・テスタロッサの家族とあの事故のこと」
「エイミィ……」
「あっ……」
エイミィがしまったという顔で俺のほうを見た。俺は緊急時の際は協力することになっているが、基本的には保護されている身だ。高町に入っていない情報は、基本的に俺にも入ってはいない。
「それは知ってる。叔母はプレシアと過去に交流があったみたいだから。あのときの彼女の気持ちが、俺の保護者になった今なら分かるって、前に話してたことがある」
とはいえ、クロノ達ほど詳しくは知らない。知っているのは、プレシア・テスタロッサにはアリシアという娘がいたこと。その少女は事故で亡くなってしまったということだけだ。
「俺から高町に言うつもりはないから心配しなくていいよ」
「別に心配はしていないよ。僕はただ、何かとポロっと口にする彼女を注意しただけだからね」
「何だろう……ショウくんが来てから、妙にクロノくんにいじめられてる気がする」
「いじめてなんかいない。話を戻すけど、なのはが勝つことに越したことはないんだ。今は彼女を迷わせたくない」
意識をモニターに戻すと、高町が爆風で飛ばされたところだった。体勢を立て直したところに、テスタロッサの追撃に遭い、ビルを突き破って海面に激突。何度か海面を跳ねた後、再び空中移動に入った。
水面ギリギリを飛行していると、背後にテスタロッサが現れる。彼女は電気を帯びた魔力弾で高町を攻撃する。それをビルの側面を上昇しながら回避した高町は、頂上付近で軌道転換しテスタロッサの背後を取った。
『シュート!』
今度は高町がテスタロッサ目掛けて魔力弾を放った。テスタロッサは高町の魔力弾をビルにぶつけて数を減らし、軌道が揃った瞬間にデバイスを鎌に変えて切断。そのまま高町へと向かう
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