暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜
第8話 「決戦と真実」
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れたりするんだよ。ショウくん、言っておくけど、クロノくんはこう見えて優しいからね」
「エイミィ、君の言い方は僕に失礼だと思うんだが」

 クロノとエイミィはそこから痴話げんかというよりは、姉弟のけんかに見えるやりとりを始める。こんな風なやりとりができる人物――それもそれが異性となれば、ある意味特別な人間だと言えるだろう。
 ふたりのやりとりを見ていると、あの子に会いたいという気持ちが出てくる。ジュエルシードの件もあって久しく会っていないため、今度顔を合わせたときには小言を言われるかもしれない。

「ショウくん、どうかした?」
「いえ……ただ仲が良いなって」
「まあね」
「エイミィ、肯定だけだと変な誤解をされかねないだろう。彼女とは付き合いが長いんだ。それだけだから変な誤解はしないでくれ」
「別にしていま……してないよ。そういう関係なら雰囲気で分かるから」
「おやおや〜、それは気になる言い方ですな〜。もしや彼女さんでもいるのかな〜?」

 にやけながら言うエイミィは、実に人を不愉快にさせると思う。俺の心境を察したのか、クロノがそっと俺の肩に手を置いた。親しいだけに、この人は苦労する回数が多いのだろう。

「両親が仲良かったから分かるだけですよ。というか、俺の年で彼女なんているわけないでしょう。恋愛なんてよく分からないんですから」
「あはは、それもそうだね。君ってどうも見た目よりも大人びてる感じがするからつい……ごめんね。お詫びと言ってはなんだけど、あたしのことはエイミィでいいからね。同年代くらいの感覚でずばずば言っちゃって」
「結構です」
「そ、それはノリで言ってるんだよね! 本気とかじゃないよね!」
「話してばかりいないで、ちゃんと仕事しないでいいんですか?」
「うわぁ、君って絶対クロノくんと気が合うよ」
「最初のはいらないだろ。今日はいつにも増して失礼だな」

 そんな会話をしているうちに、時間は過ぎて行った。
 高町達は放課後に友人であるバニングスの家に行った。動きが分かるのは、彼女達の動きがモニターに映っているからだ。
 驚くべきことに、バニングスの家にはテスタロッサの使い魔――アルフが保護されていた。身体のところどころには包帯が巻かれている。前回の海上での戦闘で負傷した様子は見られなかったことから、なぜ負傷しバニングスの家にいるのかが気になる。
 バニングスや月村と一緒にいるため、高町はアルフと話すわけにもいかない。そのためユーノが話を聞くという流れになった。高町は友人達と一緒に家の中に入っていく。

『あんたがいるってことは、連中も見てるんだろうね』
『うん』
「時空管理局執務官、クロノ・ハラオウンだ。正直に話してくれれば悪いようにはしない。君のことも、君の主のことも……」

 アルフ
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