第一部
湖の畔で会いました
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なに、ボスかなんかなの? 22層ってそんなのが出るとか言う話あったっけ? のんびり暮らすには打ってつけ、とか言われたから来たのにキリくん騙した? わたしのこと騙した? 今度街で会ったら出会い頭に斬っても良い? て言うか斬るから。さっちんは斬らないけどキリくんは斬るから。うんもう決めた。
「――――――よし。逃げよう。それじゃっ!」
竿を手放し180度反転。別れと共に駆け出そうとした瞬間、襟首をむんずと掴まれエアウォークすることになった。
………………………………。
「いやあああああ! 放してはなしてハナシテ! わたし美味しくないの! アバターに味なんて設定されてないの! そう信じたいの! いくら何でも茅場がそこまでするとは思いたくないの! ――あれ? でも可能性大なんじゃ……? ないよね? そんなことないよね? うああ〜〜……なんかやってそうな気がしてきちゃったよ〜」
だってデスゲームなんて考える人だもん。人を食べて成長するって言う設定の魔物が居ても可笑しく無いもの。古城の吸血鬼とか血を吸った分だけ強くなるもの。ていうか単純に何か食べれば強くなるもの! この子はきっと湖の魚じゃ満足できなくなったからわたしを食べようとしてるんだもの!
「ひゃっ…………あ、あれ?」
「ぐあう〜。くぅ〜ん」
「え? え? なに? どういうこと? え?」
子犬の様な声を出しながら鼻先で本当に軽くつついてくる竜に、わたし、アンナは唯々困惑していたのでした。
どういうことなの〜〜〜〜〜!!?
「くぅ〜ん」
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