第一部
湖の畔で会いました
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なり、休憩がてら一度出ようかなと思い、そこでログアウトの仕方を覚えてない自分に気付いた。
これからは説明書をちゃんと読もう。
そう思いながら、入った時にいた街に戻ろうとした時。
鐘の音が鳴り響き、次の瞬間には最初の街、だと思う所の広場にいた。
次から次へとプレイヤーが光に包まれながら現れて、広場はあっと言う間にプレイヤーで埋まった。
あんなにいるとは思ってなかったわたしは以下略。
騒いでいたプレイヤー達は、空が赤く塗り潰された所で静まり返った。
空からどろどろとした液状の物が落ちてきて、巨大な人の形を取ったソレは、このゲームのことを色々話した。
難しいことが分からなかったその時のわたしに分かったのは、ゲームで死ねば現実でも死ぬということだけ。
確かに、と妙に納得した。
最初のフィールドに出て来るモンスターの攻撃を受けた時に感じた痛みも、現実のソレと変わり無かったんだから、もっと大きなモンスターの攻撃をもろに受けてしまったら、仮想の痛みはショックとなって……難しいことは分からないけど、なんかこう……なんかなるのかも知れない。うん。
巨人はプレゼントをどうこう言うと、空に吸い込まれていった。
後に広がっていたのは、夕焼けに染まった茜色の空。
なにか大騒ぎしている群集。
あちこちで同じ様な光が発生していた。
プレゼントってなんだろうと思い、どうやってメニューを出せば良いのか分からないわたしは、隣の女の子を観察してみた。
すると、右手を上から下にこう、シュッと振っていた。
なにか半透明の青いやつが出てきたから、わたしも真似をしてやってみた。
出てきた時は思わず、おぉ、なんて声が出てしまっていた。
アイテムの所をとりあえずタッチすると、横に小さい四角が出てきて、そこに漢字で書かれている物があった。
手鏡。
それをタッチすると、いきなり目の前に鏡が出てきて、取り損ねたソレは地面に落下。
呆気なく砕けて、モンスターが消えた時と同じようにして消えた。
項垂れていると、隣の女の子が声を掛けてくれた。
「あの、だいじょうぶですか?」
なんとか、と答えて、女の子を見ると、さっき見た時と姿が変わっている様な気がした。
金色だった髪が長い銀色になっていて、紅かった瞳も青……と言うより、蒼? になっていた。
そのことを聞いてみると、どうにもわたしが壊してしまった手鏡が原因だったらしい。
キャティうんたらした時、簡単に言えば現実の姿に戻す効果があったみたいだ。
それならどの道わたしには意味なかったんだ、良かったぁ……と、安堵の息を吐き、教えてくれた女の子にお礼を言って、とりあえず何処か行ってみようと広場を出た。
ソードアート・オンライン正式サービス開始当日。
仮
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