少年達の奮闘編
第九話 地下と仮面と銃撃戦
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〜side恭介〜
「もう迷うな!とっとと行けーーー!」
理樹と鈴は送り出した。後は・・・最後に少しだけ罪滅ぼしをするだけだ。
俺の足は教室へと向かう。一歩一歩、この世界の終りを痛感しながら。
俺が踏み入れた教室の、後ろの黒板。その裏にある地下への抜け道。
俺は足を進める。彼女・・・朱鷲戸に繋がる品を探すために。
〜☆〜
地下八階。最深部。ここから地下六十階に降りれたはずだ。しかし、この迷宮は俺が構築したものではない。注意が必要だ。
「・・・来たか、棗恭介」
無機質な声が俺を襲う。正体は分かっていた。
「時風・・・瞬・・・」
俺の愛読書、「学園革命スクレボ」に登場するラスボス。朱鷲戸があの姿を得て現れた時に自分の欲望を発散させるために登場させた人物。あいつの世界が終わった時に同時に消えた物だと思っていたが、簡単な話。一時的に俺と同じ権限をもっていた為に消滅を免れていたのだ。当時は消そうか迷ったが残しておいてよかった。
「俺が来た目的はわかるよな?もう一人の俺よ」
「・・・朱鷲戸沙耶の所持していた備品、その中で一番思いを込めていた拳銃二丁、これがお望みなのだろう?」
さすが、ここに足を踏み入れただけで俺の目的を見破るとは。
「なら、俺が求めるものもわかるよな?」
相変わらずの無機質な声。しかし、その声の裏に俺と同じいたずらっ子の心が見え隠れしている。
まあ、俺のコピーだな。
「どうせこの世界は消えゆくのだろう?最後の余興と洒落こもう」
そして奴は銃を引き抜いた。
「銃撃戦。一発当てたほうの勝ち。そんなところか?」
「そうだ」
俺はもはや無きに等しい権限を使って一丁の銃を出した。
「勝ったら二丁の銃、渡してもらうぜ」
「ああ」
「「ゲームスタート!」」
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