後日談14 文化祭、そして………
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「ん?いや………」
「我がいるのに他の女でも考えておったのか?」
夜美と話していたのに、上の空だった俺にちょっと不満そうに聞いてきた。
「いいや、目の前に大好きな人が居て他の女の子なんて考えないよ」
「そ、そうか………」
「ありがとう夜美、俺この場所とても気に入ったよ。来て良かった」
「そうか………」
それから暫く俺達は肩を寄せあい、手をしっかり握り、咲き乱れる桜を見ていたのだった………
「星、本当にここで良いのか?」
「はい。ささ、座りましょう」
さて、最後に星の順番になり、星と合流したのだが、星は売店で色々と買い物をした後、俺の手を取り引っ張っていった。
そして着いた場所は去年倒れた星と一緒に座った保健室近くのベンチだ。
「これはレイので、これは私の………」
「なあ星?」
「はい?」
「本当にここで良いのか?」
「ええ。レイはライと文化祭を回ったでしょうし、夜美とは一緒に桜を見に行ったと思いますし何処を回っても退屈だと思いますしね」
「そんなこと………」
………無いとは言えない。
「なので良いです。たまにはデート以外でも2人っきりでゆっくりしようと思ったのでここにしました」
「そうか………」
確かに何だか疲れたような気がする。さっきのあの桜の丘も本来なら生きた人間が踏み込める場所では無いため、普通に居るだけでも余分に体力を使うと帰り際に言われた。
夜美も帰ってきた時は少々お疲れ気味だった。
「ふぁ………」
「眠いのですか?」
「いや、済まん済まん!!大丈夫だ」
「………眠そうですね」
「大丈夫、大丈夫!!」
正直とても眠い。
だけど星だけ寝てしまうのは駄目だ。
「………えい!」
そんなことを思ってるといきなり俺の顔を引き寄せ、そのまま太ももに俺を寝かせた。
「せ、星………!?」
「膝枕です。いつもレイは頑張ってましたから………だけど私の方は向いちゃ駄目ですよ。パンツを見られるのは公衆の面前では流石に恥ずかしいので………」
色々ツッコミどころが満載だったが、星の膝は柔らかくとても心地良い為、何も言えずにされるがままになってしまった。
唯一の救いがここには滅多に人が来ない事か。
(あれ………こりゃマジで………)
あまりの気持ちよさに俺の意識はどんどん薄れていった………
「本当に寝てしまいましたね………」
本当はあの桜には私が行きたいと思っていたのですが、あの場所に行くまでに気絶せずにいられるか分からなかったので夜美に教えてあげたのですが………
「私も見てみたかったですね………」
その前にどうにか私の怖がりを克服しなくちゃいけませんが
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