暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 平凡な日常を望む転生者
後日談14 文化祭、そして………
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いや、大樹の桜が咲いていた。
その下には袴姿のぬらさんと、その側に雪江さんがいた。

「綺麗だ………」
「そうだな………」

2人がいたが、挨拶を忘れ夜美と共に呆然と桜を眺めていた。

「ふっふっふ、綺麗じゃろ?この桜の木はな、霊界へ霊を導く大樹なのだ。」
「あっ、ぬらさんこんにちは………ってそれってかなり重要な場所………?」
「ああ、一回ここをくだらない事を考えた妖怪に占拠された事があってな、妖怪大戦争に勃発する所かもしれんかったんじゃ。わっはっは!!」

と大笑いするぬらさんだったが、大笑い出来る内容じゃないような………

「夜美ちゃん、準備しといたわよ」
「ありがとうございます雪江さん」

そう言って雪江さんがその場を退けると後ろには敷物とちょっとした飲み物と食べ物が準備されていた。

「それじゃあ儂らはこのまま退散するとしよう。ここは誰も入れないように結界を張っておくので後はしっぽりやらチョメチョメしようが好きに過ごすがいい」
「ちょ、ぬらさん!?」
「それじゃ行くかの雪江」
「はい、総大将」

そう言ってニコニコと消えていった。
大きな爆弾を残していって………

「ったく、何を言ってんだか………それに表現が古いし………なあ夜美?」
「そ、そうだな………」

ちょ、夜美さん、何で顔赤くして俯いてるんですか………?

「と、取り敢えず座るか」
「そ、そうだな………」

気まずいまま、俺達は並んで座ったのだった………










「夜美、何飲む………?」
「お、お茶を………」

気まずい雰囲気をどうにかしようと思い、話しかけても夜美はこんな感じで、一向に良くならない。

「な、何か食べるか?」
「だ、大丈夫だ………」

夜美は顔を赤らめたまま俯いて俺の顔も見ようとしない。

(どうしたものか………)

そう思いながら上を見上げた………

「本当に綺麗だな………」
「ああ………」

不意に声に出たのだが、返事が返ってきた。
夜美も俺と同じく桜を見ていた様だ。

「この木程では無いが、あの出会った時の木を思い出すな」
「確かに………まあこれほど大きい木じゃ無かったけどな」

出会ったあの場所もこの場所みたく丘にある大きな木。確かにあの木と同じ様に丘の上に綺麗に高く伸びている。

「俺達も死んだらここを通るのかな?」
「そうだな………しかし不思議だな、こんな経験普通に過ごしていれば経験などしないのに………」

俺にとって今ここに存在している事こそ不思議な出来事だと思える。
何故ならこの世界はアニメと同じような世界で、同じ様な人物達がいる世界に今生きているのだから………

「レイ、どうした………?」

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