スーパーロボット大戦OG外伝
0515話
[5/5]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
初心者用の魔法発動体は渡してあるのだ。ミツコの事だし、それなりに魔法の解析を部下辺りに命じているだろう。……さすがにミツコ本人は忙しすぎて手を出したりは出来無いだろうが。
「今はまだ魔法教本の翻訳が終わって読み進めている所ですわね。さすがにラテン語ともなると……」
「そうか。まぁ、その辺は努力してみて頑張ってくれとしか言えないな。……ん?」
ふと執務机の上に置かれていた書類が目に入る。
今日俺がこの社長室に来た時にミツコが読んでいた書類だ。普通ならイスルギ重工の会社の書類として気になるような事は無かったのだろうが、俺がその書類に目を止めた理由はただ1つ。その書類に『シロガネ』という言葉と、シロガネの船体の絵が描かれていたからだ。これはどう考えても俺達シャドウミラーがインスペクター事件の時に乗っていた艦で、ドルムの攻防戦でどこへともなく去って行った艦だ。そして俺達がアインスト空間に飲み込まれた後にスレイ率いるイスルギ重工の部隊が密かに鹵獲しておいた艦。
「シロガネ?」
「え? ええ。ようやく解析が一通り終了したのですが、何しろ今のイスルギ重工にはこれ程の艦を動かす為の人材が……」
まぁ、そうだろうな。イスルギ重工はあくまでも兵器製造会社であり、連邦軍のように実働部隊を要している訳ではない。いや、ある程度の数ならいるかもしれないが、スペースノア級を十分に運用できるだけの数はいないんだろう。そもそも基本的に小規模な部隊である以上は、メンバーもその殆どがPTやAMのパイロットがメインだろうし。いたとしてもレイディバードを動かせるくらいか。
「そう言えば、艦長のリーはどうしたか分かるか?」
「彼なら確かにシロガネ共々保護しましたが、既にこちらにはいません」
「どこに行ったか聞いても?」
「さすがに取引の内容については話せませんわ」
「……ま、それもそうか」
シャドウミラーとしては出来ればいた方がいい人物ではあるが、絶対にいないといけないって程でも無いしな。そもそも現在のシャドウミラーはリーが所属したとしても恐らく性格的に合わないだろうし。
結局この日は色々と魔法についてのレクチャーをしたり、転移札についての説明をしたりして過ごしていった。
……尚、何故かミツコがシロガネの書類を意味あり気に見ていたのはまた何か企んでいるんだろう。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ