暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第36話 ティアの受難?大変ですね
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ア用のグローブを作ってあげます」
「グローブ?」
訳が分からないと言った表情をするアナスタシアに、私は指摘しました。
「アナスタシアはこれから、その子の世話をする事になります。そうすると手に、その子を止まらせる事になりますよ……その子の足で」
私の指摘でアナスタシアは、サンダーバードの足の爪を見ます。するとアナスタシアは、見る見る顔色が悪くなりました。
「血……出ちゃう」
「そう言う事です」
そう言って私は、適当な木を探す為に裏庭を歩き出しました。
「兄様が言ってたボルグって名前良いかも」
アナスタシアが小声でボソッとつぶやきました。……私も風メイジです。思い切り聞こえてますよ。
「何してるんですか? 早くしないと、夕飯に間に合いませんよ」
「今行きまーす」
夕食前に居間でサイレントを使い、私とアナスタシアが使い魔を召喚した話と、私が未契約である事を皆に話しました。ディーネが、凄い怖い顔で睨んで来ます。母上は「何でそんな楽しそうな事で、私を仲間外れにするのよ」と、ぼやきながら睨んで来ます。しかも母上とディーネの目が、私が元凶だと語っていました。明日の訓練で、私が(物理的に)地獄に落ちる事が決定した様です。……泣きたい状況ですが、とりあえず話題を逸らしましょう。
「しかし、可愛い使い魔で良かったですね」
アナスタシアの使い魔に、話題を逸らす事にしました。まあ、可愛いとはアナスタシア主観の話で、私から見ればカッコイイの部類ですが。
「でもこの子サンダーバードだから、びりびりしてあんまり抱っこ出来ないの」
あれ? 当初の目的が達成出来てないのですか? しかし、ここでアナスタシアに落ち込まれるのは“私の犠牲が全て無駄になった”と言う事です。それだけは認めたくありません。それに、私も妹は可愛いのです。……そこ、シスコン言わない!!
「ちゃんと加減するなら、ティアを抱っこすれば良いじゃないですか。アナスタシアは落ち込む事など無いのですよ」
私が優しく言うと、アナスタシアは笑顔で頷きました。しかし、承服できない猫が居ました。
「主!!
汝
(
なれ
)
は吾を売るのか!?」
父上と母上が面白い顔をしています。それを見たディーネは苦笑いです。
「アナスタシアも気をつけますから、もう締められる事はありませんよ?」
最後にちょっと首をひねってあげました。
「吾の心の問題じゃ!! それ以前に不安にさせる返答をするでない!!」
なんか、ティアの突っ込みが素晴らしいです。
「主は……妹君の機嫌の為に、吾の体を売り抱かせると言うのか!?」
「そこだけ聞くと、私が物凄いゲスで鬼畜に聞こえるのですが……」
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