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真剣で武神の姉に恋しなさい!
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は何か奢ってあげるわ」

 千李の言葉を聞いた二人は「ヤター!」といいながらバンザイをした。それを笑いながら見つめる千李に由紀江が問うた。

「千李先輩は湘南で何かありましたか?」

「まぁそうねぇ。向こうでの幼馴染との間で仲良く出来たし、懐かしい顔にも会えたしそれに、気になる子にも会うことが出来たわ」

 話を聞きながら頷く由紀江は千李に問うた。

「千李先輩って結構交友関係が広いですよね」

「そう? でも、交友関係なら大和のほうがあるでしょ? ねぇ軍師」

「自慢じゃないけど……そうだね。人間関係だけは広く持っておけって親に言われてたし」

「大和のそういうところは本当に凄いよね。普通に尊敬できる。だから付き合って?」

「きっとくると思ったけどお友達で」

 大和のいつもどおりの受け流しに京は少々目を伏せるものの、表情は全く残念そうではない。そうこうしている内に、居間の扉が空き若干顔を上気させたクリスとマルギッテがやって来た。

「千李先輩! 帰っていたのか!」

「ええ、ついさっきね。つーか結局来たんだマルギッテ」

「当然です。私は中将から命を受けたのですからそれを無碍にすることなど出来ません」

 そういうマルギッテは腕を組みながらフフン、と言った感じだ。だが、マルギッテは千李に目を落とすと、首をかしげた。

「ところで千李、その子は?」

「ん? あぁ、瑠奈のこと? 私の娘」

「こんばんはー、おねえさん」

 瑠奈は千李の膝から立ち上がると、マルギッテに対し頭を下げながら挨拶をした。するとマルギッテもそれに呼応するように瑠奈に頭を下げてしまう。

「なるほど、貴女の娘ですか。ん……? 娘?」

「そう、娘。大体次に出てくる言葉はわかってるから少し席を外しましょうか。瑠奈、ちょっと皆とここで待っててくれる?」

「はーい」

 瑠奈は千李に膝から降りると、今度は京の膝の上に座った。

「じゃあ、行きましょうかマルギッテ」

 千李とマルギッテは居間から消えていった。





 千李たちが廊下に出ると、大和が瑠奈に聞いた。

「瑠奈、京のこと好きなのか?」

「うん! みやこおねーちゃんやさしいからすきだよー」

「な、何てまぶしい笑顔だ。直視できない」

 あまりに純粋な笑顔に大和は勿論その場にいた全員が目を伏せた。一方好きと言われた京は珍しく頬を赤く染めていた。それに気付いた百代が京に近づきつつ、告げた。

「珍しいなー京が照れるなんて。だがわかるぞー、瑠奈の笑顔の破壊力は結構あるからなー私もノックアウトされるところだった」

「あの武神までノックアウトさせるほどの威力たぁ……ルナっち末恐ろしいぜ」


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