接触
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は小さく笑いながら、
「まったく、ガラにもないこと言っちゃって。けど、ありがとうございます、釈迦堂さん。じゃあ瑠奈帰りましょうか」
「うん!」
千李は言うと瑠奈とともに川神院へと帰っていった。
「ただいまー」
「ただいまー!」
川神院に到着した千李と瑠奈は一緒に告げた。
「うむ、帰ったようじゃの千李」
奥から鉄心が現われ瑠奈の頭を撫でながら千李に声をかけた。
「うん、ジジイも体平気?」
「ああ。完全とは行かんがもう殆ど治っておる。モモと一子は島津寮に言っておるぞい」
「みたいね、荷物置いたら行くけど。瑠奈はどうする? 疲れた?」
「ううん! だいじょうぶ!! わたしもいくー!」
千李の問いに瑠奈は元気よく答えた。それを苦笑しながら見た千李は、荷物を自室に降ろし瑠奈とともに島津寮へと向かった。
「お邪魔しまーす」
千李は言いながら島津寮の玄関をガラリと開け、すぐに皆がいるであろう居間へと向かった。
「大和ーいるー?」
無造作に扉を開け、中に入ると居間にはクリスを除いたファミリーの面々が集まっていた。
「千姉様! おかえりー!!」
「はい、ただいまー。クリスの姿が見えないけど風呂?」
飛びついてきた一子を抱きとめながら、皆に聞くと百代が答える。
「ああ、なんかマルギッテって奴と一緒に風呂に入ってるぞ」
「マルギッテ? あー……やっぱり来たんだ」
「やっぱりって……姉さんは知ってるのか?」
「ええ、前言ったでしょ? ドイツ軍に仮入隊してたって、その時よく一緒に組み手してた相手よ。確かクリスからすれば姉みたいな存在? だったかな」
「そういえばそんなこと言ってたな」
すると話を聞いていた岳人が顎に手を当て、頬を若干緩ませながら、
「クリスもそうだけどよ、あのマルギッテって人もかなりの美人だよなぁ」
「それはそうだけど……ちょっと目付きが怖い気もするけどね」
岳人は嬉しそうだが、卓也は若干苦笑いといった感じだ。
流し目で見つつ千李は抱きついている一子を降ろし座り込む。瑠奈も千李の膝の上に座る。
「私がいない間何か変わったことあった?」
「いや、特にはなかったかな。でも川神院にはかなり報道の人とか詰め掛けてたけど」
肩を竦ませながら言う大和は苦笑いだ。それに続くように百代と一子がそれぞれ口を開く。
「毎日大変だったぞ。ジジイが動けないから私やルー師範代が相手したり、ワン子だってがんばってたんだからな」
「もう、入れ違い入れ違いで鍛錬どころじゃなかったわー」
「それは悪いことしちゃったわね。よし、後で二人に
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