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鉄槌と清風
54部分:53:それぞれの想い
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シャーリーに声を掛ける。

 「ばれてましたか…何だか皆見てられなくて」

 「丁度いい、時間はあるから一寸皆ではなそうや、資料頼むなシャーリー」

 「はい、了解です」

 新人にシャーリー、シグナム、良彦がラウンジへ移動する、心配したのかシャマルもいつの間にか来ている。
 頬にアイスパックを当て、暗い顔をしているティアナを前に、シャーリーが幾つかの映像を見せる。

 なのはの事、フェイトの事、良彦の事…プレシア・テスタロッサ事件、闇の書事件…そして。

 「なのはは休みもなしに戦い続けた、俺らが気付いた時には遅かったんだ、その任務が終わったら無理に休暇をって言う矢先の任務だ」

 映されるのは、アンノウンの刃に貫かれる良彦となのは。
 驚く新人一同。

 「身体に負担のかかる戦い方、休みの無い戦い、その無茶の付けは反応の遅れだった…普段なら気付いただろうこれに気付かなかったんだ」

 これとはアンノウン、普段のなのはなら早く気付いただろうし、ちゃんと防御できたはずだった。

 「一瞬遅れたなのは、気付くのが遅れた上、救いきれなかった俺…結果はまぁ、あまり酷くはないが、それでも軽症じゃすまなかったな」

 「あ…お風呂で見た、あれって」

 エリオが何かに気付く。

 「そうだ、無理をしてたなのはに気付けず、怪我までさせた…自分勝手な思いだけど、その戒めって事だ」

 「なのはちゃん、自分の無理で良彦君に怪我させたって、凄く悔やんでたの、怪我は比較的軽かったんだけど、怪我が治っても暫くは仕事にならなかったみたい」

 「何度も謝ってきたからな…良いって言ってるのに、まぁそんな訳で俺たち…隊長副隊長陣だな…は、こういう事にならないようにしっかり教えてたつもり何だが、判りづらかったかな」

 シャマルの言葉に苦笑を浮かべ、呟く。
 シグナムが静かにティアナを見ながら

 「確かに無茶が必要な場合はある、だがあの時はそういう場合だったか、犠牲を出さなければ倒せない相手だったか?」

 その質問にティアナは答えられない、そして、時間だけが過ぎて行く。

 空戦は4人の活躍により、U型の編隊を殲滅、さほど時間は掛からなかったらしい。



 待機解除になり、部屋に戻った良彦…制服のまま、ソファに沈み込んでいた。

 「ただいま、良彦…話したんだって?」

 「ん、まぁ…チョコッとな、俺の情けない過去とかを」

 「んなことねーよ、良彦は何時も一生懸命じゃねーか、それを隠そうとしやがって」

 隣に座ったヴィータが、ぽこんと良彦の腹を叩く。

 「これだって、残らねーように出来たのに、態々残しやがって…一生懸命で、一寸人が悪いよなおめえ」

 「気付いてた
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