なんとか復活しました
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バランスを崩し、
アスナの右と左、どちらに転ぶか迷った瞬間、下半身に強烈な一撃が走った。
「ぐあっ!?」
「こっちの世界じゃ、男性特有の痛みって無いんでしょ? これくらいで文句言わないで」
「そ、それでもシステムから内臓に込み上げる強烈な不快感って物がだなぁ」
「まぁ、状況は大体解ったわ、あいつに一杯食わされたのね」
「どうやらそうらし……い」
起き上がってアスナへ振り返ると――――下着姿のサチが居た。
「…………キリト」
「ち――違うんだサチっ!? これは――――」
「うん、解ってるよキリト――――――後で一緒に黒鉄宮に行って自首しよう?」
「だから違うんだってッ!?」
……
…………
………………
シリカを抱えたまま、思い出の丘を疾走する。
「ピナの心を用意しろ、直ぐにプネウマの花が咲く、時間が無い、此処で蘇生だ」
「はい!」
シリカがメニューを操作して、下着装備をクリック、全防具装備をクリック、そしてピナの心を取り出した。
空中庭園とも言える花畑の中央、その岩の上でアルゴが手を振っていた。
「こっちダ」
「何か問題はあったか?」
「特には無いナ」
「綺麗な所ですね」
プネウマの花が咲くまでの間、少しだけ周りの風景を観賞する。
「シリカ、そろそろ花が咲くぞ」
岩の上に一輪の花が咲き始めた。
「これで、ピナが生き返るんですよね」
シリカがプネウマの花を手に取り、ピナの心に近づけた。
プネウマの花から雫が落ちる。
ピナの心が光り輝き、小竜の形を象って行く。
「きゅる」
「ピナっ!」
復活したピナをシリカが抱きしめた。
「ピナ、おかえり、ピナ」
シリカは涙を零しながらピナをずっと抱きしめ続けた。
ふと、俺は気になった事を試してみた――――あ、結構普通に飲んだな。
「――――? 今ピナに何か食べさせました? 何か飲み込んだような感覚が?」
「ん? 気のせいだろ?」
「――――――感動の再会は終わったかしら?」
振り返れば、そこにはいつもの――――血盟騎士団のユニフォームを着たアスナが腕を組んで立っていた。
アスナの足元には、襟首を掴まれて引き摺られて来たのだろう、キリトがグッタリと座り込んでいる。
いきなり此処に来れたって事は、キリトのコリドーを使ったな。
「…………とりあえず、ほとぼりが冷めるまで別行動を取らせて貰おうか」
「逃げられるとでも思ってるの?」
「まぁ、全力で逃げるさ、血盟騎士団の副団長様がオレンジになる訳にはいかないだろ?」
「大丈夫よオレンジになるのは、わた
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