思い出の丘に向かいました
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シリカはリズを連れて、奥の椅子に座らせた。リズは相変わらず上の空だ。
「本人を連れて行かないと駄目っぽいからな、あんまり此処から離れるなよ?」
「はい」
「…………それと、リズが変な事しない様に、少し気にしてくれ」
「わかりました」
部屋の奥を見れば、シリカに誘導されるがまま椅子に座らされたリズがボーっとこちらを見ている。
間違いなく聞こえた声は右から左に抜けてるな。
「それじゃ、行ってくる」
「いってらっしゃい」
宿から離れて南門へ向かうと、既にキリトとアルゴが待っていた。
「待たせたか?」
「少しだけナ」
「直に出発しよう、俺のせいでピナがやられたんだ、早くシリカの元へ帰してあげたい」
「補給は充分だナ? 行くゾ」
俺達は思い出の丘に向けて走り出した。
途中で触手を生やしたモンスターに何匹か出会ったが、かなり弱く、俺やキリトには大した障害にならなかった。
紅一点のアルゴも、触手に怯む事無く、あっさりと倒していた。
「――――さっきから期待に満ちた目で見てくるガ、何が言いたイ?」
「気持ち悪くねーのかなと」
「問題なイ、経験値もそれなりに入ってるしナ」
どうやら全く問題ない様だ、ちょっと拍子抜けだな。
「怖がって見せるべきだったカ?」
「何と言うか、時間の無駄だからまた今度にしてくれ」
「オレッちもそう思うゾ」
「ところで、クラディール、本当にこの道で合ってるのか? 南門から出て結構経つぞ?」
「心配無い、もし間違ってたとしても転移結晶もあるし、コリドーも街にセットして来た、
何か問題が起きたら何時でも対処できる様にしてある」
「わかった、思い出の丘へ急ごう」
それから、少し道を登った所に思い出の丘があった。
「此処で間違いなさそうだナ」
「あの岩がプネウマの花が咲く場所か、やっぱりシリカ本人を連れて来ないと咲かないみたいだな」
「オレっちは周辺のモンスターを駆除しておク、シリカの迎えは任せタ」
「ふむ、タイムリミットまで少し時間は残ってるが、早い事に越した事は無いか」
メニューからシリカ宛にメッセージを入力する。
【思い出の丘は確保した、直に迎えに行くから宿で待ってろ】
送信した瞬間、数秒で返信が帰ってきた――――何かメニュー開いて操作してる最中だったか?
続けて一番近くに居るであろうリズに、アスナとサチはまだギルドの雑用に追われてるかもしれないが、一応送っておく。
シリカからの返信を開いてみると【何時でも出れます】との事、んじゃコリドーで迎えに行くとするか。
「キリト」
「――――何だ?」
「ピナを失った責任に
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