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クラディールに憑依しました
ボス戦は始まってました
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時間が掛かるだろう」
「…………そうみたいですね――――あの、あたし、じっとしてられなくて……何か手伝えたらと思って……」

「気持ちは嬉しいが、リズの近くで大人しくしてろ、アレが飛び跳ねたら面倒な事になる」
「…………ですよね。ちょっとだけ、何か出来る事があったらと……思っただけですから…………」


 シリカがしょんぼりと肩を落とす。


「お前が無事で居る事の方が安心できる、無茶な事は俺やアスナに任せれば良い」
「――――」


 一瞬だけシリカが何か言い出そうとして――――思い直したのか、何も言わずにリズの方へ戻った。
 言いたい事は山ほどあるだろうが、第十層以来シリカをボス部屋に連れてきた事はない。
 次の第四十七層で手に入るプウネマの花でピナが何時でも復活できる様になるまでは危ない事はさせたくない。

 

………………
…………
……


 そろそろ血盟騎士団のシフトに変わろうとする時だった。


「ちょっと、あんた」


 振り返ればリズが居た。


「どうした? 武器の耐久値なら間に合ってるぞ? お前なら俺の武器の総量、知ってるだろ?」
「そうじゃなくて、あたしも次のアタックに参加するって言ってるの」
「…………ボス戦だぞ?」

「わかってるわよ、ボスのHPバーがラストになる前に離脱すれば良いんでしょ、あたしのSTRなら時間短縮にもなるわ」
「他の連中はどうするんだ? 武器の耐久値が回復してない連中も居るだろ?」
「アルゴの価格設定が少し高かったみたい、結構な金額にはなったし、もう持ってくる奴は居ないみたいね」

「お前、自分の欠点忘れてないよな?」
「大丈夫よ――――あのボスの行動パターンって片手で数えられる程度じゃない、研磨するついでに見てたけど、もう覚えたわよ。
 それよりも、もう時間が無いんでしょ? もう直ぐ夜明けよ、昼過ぎまでに次の階層に行かないと」

「…………お前にそんな話してたっけ?」
「アルゴから聞いたの、だからこの依頼を引き受けたのよ――――何で言わなかったの? 知ってたらもっと協力出来たのに」

「まだ確実って訳じゃない、裏付けの取れていない情報で熱くなるのもな…………」
「それでも、少しでも可能性があるなら賭けた方が良いじゃない、他に見つからなかったんでしょ?」
「……ああ」
「なら、あたしはこの情報に賭けるわ! あたしも前に立つ、少しでもボスのHPを削って――――次の階層へ行くっ!!」


……
…………
………………


 攻略組とボスが削り合いをしている場所まで近付く。


「左の攻撃は俺が止める、右の攻撃はアスナだ、リズは中央で腹への攻撃に集中してくれ」
「了解」
「リズ、本当に大
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