入院しました
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どちら様でしょうか?」
小太りの男、『称号:成金』って所だな、金ぴかのスーツに指輪だらけの手、タバコ臭いし近付きたくないな。
「私はこのホテルのオーナーです、ジュエルシードのお話でしたら私が詳しい話を知っています、最上階のオフィスまで来て下さい」
「失礼ですが、私達はこちらで現地協力者と会う約束をしていますので」
「いえいえ、私が現地協力者に依頼して貴女達をお呼びしたんですよ、シスターユーノ・スクライアさん」
俺は女じゃねえッ! こいつ、協力者を拉致した張本人かッ!! しかも間違った情報を引き出してやがる。
『シャッハ、この怪しさ大爆発の成金を、今此処で捻り潰して良いかな?』
『何の証拠も無く取り押さえる訳には行きません、此処は話に乗ってみると言うのは?』
『シャッハは女性だから解らんだろうが、コイツ少女趣味だぞ、さっきからシャッハを見る目がヤバイ』
『嫌な視線は先ほどから感じては居るのですが、少女趣味とは何ですか?』
『……具体的には少女の唇を奪ったり、全身に唾液を塗り込んだり、更に酷い事をしたり』
……シャッハを中心にフロアの空気が、と言うか魔力と殺気を押さえてくれ!?
うわ、成金がシャッハを見つめる度にシャッハからダイヤモンドダストがッ!?
「……分かりました、最上階のオフィスですね、伺います」
「それではご案内しましょう、その子はここで待ってて貰いましょうか」
「この子もお仕事できているので、一緒にお話をお聞きします」
「……そうですか、ではどうぞ」
最上階に着くとそこはオフィスと言うよりは、成金自慢のフロアだった。
無駄に高そうで、何が描かれてるか解らない絵や美術品の山。
金ってのは有る所には有るもんだね。
「さあ、こちらに」
成金が開いたドアの向こうには、ライトアップされた無色の水晶玉がセットされていた。
近付いて確認してみたが、魔力の欠片も感じられない。美術品としての価値ぐらいしかないな。
「どうです、美しいでしょう? この私のジュエルシードを貴女が買い取って頂けませんか?」
「……どう言う事でしょうか? 私達はジュエルシードを発掘しに来たんです、売買の話に着いては既に決着している筈ですが?」
「いえいえ、こう言う事ですよ」
成金を中心に魔法陣が展開された――アンチマギリングフィールド!?
……コイツ、AAAクラスの魔導師だったのか、この距離で魔力をまったく感知できないとは……魔力遮断系のアイテムを所持してるな。
くそったれッ! バリアジャケットの装備を――
――パンッ!!
短い炸裂音と閃光、気が付けば俺は床に倒れて、背中と腹が燃えるように熱い、
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