トリプル ドラゴン
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た場合・・・これほどまでに強力になるとは・・・」
柱の陰に隠れてナツとガジル、ラクサスの戦いを見ていたシュランとクロスはその凄さに感動を覚えながら声を零す。
ナツとガジルは2つの咆哮によって発生した土煙を見据えていた。
パラパラと小さい瓦礫が落ち――――――――
――――――――煙の中から、人影が現れた。
「「!」」
「え!?」
「なっ・・・!」
その人影は動く。
煙を切り裂くように1歩1歩足を進めて。
「2人合わせてこの程度か?」
その言葉に、人影に、ナツとガジルの体が震える。
その声の主は煙の中から姿を現した。
「滅竜魔導士が聞いてあきれる」
姿を現したのは、ラクサス。
上半身の服はなく、上半身左側に刻まれた紋章とタトゥーが露わになっている。
そして1番驚愕であり戦慄なのは――その体に目立った傷がなく、ほぼ無傷に近いという事だ。
「バカな!」
それを見たガジルは叫ぶ。
ラクサスは首をコキコキと鳴らしながら足を進めた。
「いくらコイツが強ェからって・・・竜迎撃用の魔法をこれだけ喰らって・・・ありえねぇ!」
そう。
先ほどまでの攻撃は、本来竜を滅する為の魔法。
竜は人間より遥かに強い生き物だ。
だから、人間が竜迎撃用の魔法をあれだけ喰らって倒れていないのはおかしいのだ。
いくら相手が最強候補のラクサスとはいえ、根本的には人間。
本来なら、倒れているのが当然なのである。
「そいつは簡単な事さ」
ガジルの言葉にラクサスは笑みを浮かべる。
「ジジィがうるせぇから、ずっと隠してきたんだがな」
そう言うラクサスの開いた口。
そこから覗く犬歯が小刻みに震え―――――――
「特別に見せてやろう」
ギリッ、と。
まるで牙のように鋭く尖った。
「ま・・・まさか・・・」
「ウソだろ?」
続くように、その両腕に鱗のようなものが現れる。
それが現し、示すものはただ1つ――――――。
それを見た瞬間、2人の顔は驚愕一色に染まった。
「雷竜の・・・」
息を大きく吸い込むと同時に、雷が集まる。
それを見たナツは目を見開き、叫んだ。
「お前も滅竜魔導士だったのか!?ラクサス!」
その問いに答えは出なかった。
否――――言葉での答えは出なかった。
「咆哮!」
その口から放たれたのは、強力な雷のブレス。
荒ぶる感情をそのままブレスにしたかのような激しい雷は、迷う事無くナツとガジルを襲った。
「あああああああっ!
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