4章
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りも君の方が… 危険であるということも認識した。こちらの条件を呑んでくれるのなら我々は君に何の枷を付けることもなく、ここから解き放とう』
解き放つ。
その表現がどういう意味を持っているのだろうか。
『…条件は』
だが、それを呑もう。
もう軍の者とは他人ではない。話をした事がある者もいる。戦ったこともある。料理を美味しそうに食べてくれた者もいる。
今までのオレでは災厄を齎すであろうことも予想でいる。
ならばかつてそうだったように変わらねばならない。理想が飽くまで理想だったということを認識した時のように。世界全てが敵に見えた時のように。
『結論を言ってくれ。それでいい』
これで終わりなのだろう。
騒々しかったかもしれないが、それでもどこかで楽しいと思う自分がいたことは否定しない。
感情表現の苦手な者がいて、それをフォローする者がいて、それに憧れる者がいる。
歩み寄れなかった者が、見方を変えてことによって少し近づくことができた。
見えたものは、オレには眩しすぎる。
『ここから出て行ってくれ』
「エミヤシロウ、よろしいで―――隊の者は?」
「あぁ、少し席を外している。仕事がどうとかいっていたな」
「…そうですか。
用件はこれなのですが、これは――――」
そこにいたのはいつもと変わりないように見える機械のような男だった。
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