七幕 羽根がなくてもいいですか?
5幕
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パキパキ
フェイがしかけた捕縛術がセルシウスの寒気によって凍っていき、ついには砕けた。
セルシウスは壊れた小匣を奪うと、ダイヤモンドダストを残して姿を消した。
(ねえ、ジュード。何で? バランさんもおねーさんも。みんな、何で? フェイ、間違ったこと言ってないよね? 人間は精霊を殺さなきゃ生きてけないでしょ? 精霊は人間がキライで。ねえ、わたし……どこかオカシイの?)
混乱するフェイに、さらに追い打ちをかけることをジュードが口にした。
「バランさん。あの装置の臨床実験は中止にしましょう」
「えっ…な、んで? ジュード、今日までがんばってきたんでしょ?」
「――自我を侵され操られる。気になってるのはそこだね」
バランの確認は呵責がなく鋭かった。
「はい。僕の装置には欠陥があったんです。それがセルシウスを怒らせ、傷つけた。僕は源霊匣を……精霊を道具扱いする機械を作ってしまった。知らなかったとか、そんなつもりじゃなかったなんて、言い訳にならない」
フェイはその場にぺたんと座り込んだ。
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