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予告ホームラン
第一章
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ないだろ」
 マネージャーはルースのその性格を知っていた。確かに子供っぽく時として有頂天になるがだ。その性格はあくまで純真で優しいのである。
 その彼の心を知っているからこそ。彼も言うのである。
「だからね」
「有り難う」
「行ってくればいいよ。そして握手してくるんだ」
「うん、それじゃあね」
 こうして彼はその子供を見舞いに行った。お菓子と花束を持って。その子は白い病室の中にいてその小さな身体をベッドの中に横たえさせていた。しかしスーツのルースを見るとすぐに起き上がらんばかりになった。
「ルースさん!?本当にルースさん!?」
「うん、そうだよ」
 ルースはその子ににこりと笑って答えたのだった。
「僕がそのベーブ=ルースだよ」
「嘘みたいだ、本当に来てくれるなんて」
「ははは、嘘じゃないよ」
 ルースはその子に対して笑顔で話した。
「その証拠にね」
「証拠に?」
「はい、これ」
 その持っていた花束を差し出した。お菓子もだ。
「君へのプレゼントだよ」
「ルースさんからのプレゼント・・・・・・」
「どうぞ」
 こう言ってそれを手渡したのである。

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