第7話 「協力と襲撃」
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間らしいデバイスを製作するための研究。またデバイスである以上、魔法を使用する際のデータも取る必要がある。
そういった理由からマスターの存在は不可欠だと言い、人並み以上に魔力を持っていた俺をテストマスターにしてくれたのだ。
そのため俺は、定期的に叔母と共に魔法世界に赴いては様々なデータを取るのに協力している。戦闘に関するデータも取っているため、結果的にそれなりの戦闘能力を保持することになったようだ。
その証拠にアースラに移ってから緊急時のことを考えて自己防衛ができるか調べられた際には、管理局側の予想以上の成績を残してしまっている。これによって、もしもの場合は協力してほしいという流れになったわけだ。
「あの、私急いで現場に!」
一歩遅れる形でブリッジに到着すると、高町が必死そうな声でリンディさん達に話しかけていた。現場を映している複数のモニターの中には、テスタロッサの姿が確認できる。
「その必要はない」
クロノの淡々とした返しに、高町は首を傾げた。
「放っておけば、あの子は自滅する。自滅しなかったとしても、弱ったところで叩く」
クロノの非情な言葉に、高町は後ずさった。そんな彼女を気にすることなく、クロノは捕獲の準備を始める。
モニターに視線を移すと、大蛇のような水に吹き飛ばされたテスタロッサが海面を跳ねていた。すぐに体勢を立て直して空中を駆ける。彼女はデバイスを鎌状に変形させて斬りかかったが、切断することはできずに海中へと落下した。それと同時に、使い魔の悲痛な叫びが響く。
「残酷のように見えるかもしれないけど、これが最善」
「……でも……ぁ」
俯いていた高町だったが、ふと視線がユーノへと向いた。どうやら念話で会話しているようだ。話している内容は、ユーノがゲートを開くから高町はテスタロッサを助けに行けといったところだろう。モニターに集中しているリンディさん達は、ふたりの様子に気づいた様子はない。
ここで高町達の動きを伝えるのは簡単だが……現在の状況からしてテスタロッサだけでの封印は厳しい。これまでならば、高町が行けば戦闘に発展していただろうが、現状ではテスタロッサも敵対行動をするにしても封印した後のはずだ。あのふたりも気が付いていないようだし、俺はこのまま黙っていよう。
そう決断したのは危険な状況にいるテスタロッサを助けたいと思う良心、または彼女の無茶をしてまで成し遂げようとする姿に何かしらの想いを、自覚しないほど微々たるものであるが心の奥底に抱いているからかもしれない。
高町はテスタロッサの元に向かうために走り始める。すれ違い様に見えた彼女の瞳は、強い意志を持ったものだった。足音に気が付いたクロノは、振り返って制止をかける。
「君は……!」
「ん?」
リンディさ
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