暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos12終宴〜Curtain fall of The Desperado Party〜
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める男の声。そちらに目をやれば1人の男が両手を上げて歩み寄って来ていた。手を上げているのは武器を持っていないことを示すためだろうが、魔導師であるなら意味を成さない行為だ。トリガー(詠唱や特定動作)を用いて発動する魔法を持っているかもしれないからだ。
「何者だ?」
「はじめまして、だ。パラディース・ヴェヒターのランサー。俺たちは時空管理局本局所属・第1111航空隊。で、俺は隊長のオヴェロン。ちなみにコードネームだ。階級は一等空佐」
かなりのエリートが出て来たな。しかしそれにしても「1111航空隊・・・?」そんな部隊なんて在っただろうか。いや、アノ怪しげな格好からして正規の部隊とは思えない。
「とりあえず話をしよう。まずは、あ、うちの隊員を解放してくれないか?」
オヴェロンはそう言って立てた親指をメルセデスへと向けた。俺は指を鳴らし、メルセデスを捕縛しているカムエルを解除する。すると彼に礼を言われ、俺は「敵ではないからな」と素っ気なく返す。
「我らは管理局とは争わない。全てが終わった時、我らは自らの足で出頭しよう。しかしそれまでは――」
「待ってくれ! 実はここだけの話。管理局の一部の上層部はお前たちを局にスカウトしたいと言う意思を持ってるんだよ。俺もそうだ」
「っ、ほう。お前を含め、物好きな幹部が居るのだな」
「ああ、だから話を――」
何もかも計画通り。嬉しくて話に付き合いそうになったが、残念ながら今は話し込んでいるわけにはいかない。留まれば連中との戦闘に発展しかねないからだ。今はまだ局とことを構えたくない。そう、今はまだ・・・。
「すまないな。今はそんな暇はない」
――ドゥンケルハイト・フォーアハング――
ヴィータやシャマルが使う、閃光・爆音による視聴覚阻害・ジャミング効果の魔法を俺流にアレンジしたもので、閃光ではなく暗闇、爆音ではなく無音を一定範囲内に展開する。最後に俺も開けた穴より施設より脱出。
(待ち伏せがあると思ったが・・・居ないな)
すでにシグナム達も転移を終えたようでその姿は無い。それじゃあ俺もっと。「さらばだ」と別れを告げ、俺も転移した。
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