暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
OVA
〜慟哭と隔絶の狂想曲〜
矢車草の名を持つ者
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ッ!!」
それは半分悲鳴のようなものだったけれど、下がりきった幹部達の士気を底上げするには充分なものだった。
だが、少年は言う。
血色のフードコートを着、漆黒のロングマフラーを首に巻きつけた少年は、言う。
「誰が喋って良いって言ったの?」
悪魔のような。
修羅のような。
鬼神のような。
そんな嗤いとともに、《冥王》がその本性を、本能を、本気を見せる。
今度も悲鳴は――――
聞こえなかった。
ばしゃあぁぁっっ、というポリゴンの破砕される音をBGMに、レンはふぅとため息を一つついた。
本日の
殺人数
(
スコア
)
、十八人。
胸中にわだかまっている感情を一言で表すのは、少し難しい。
なぜ逃げなかったのか。
こうなる事が分かっていたんじゃ。
どうして命を粗末にする。
そんな行為を続けて意味はあるのか。
様々な疑問が、泡のように浮上しては消えていく。
しかし、その中で最も強く大きかったのは――――
こんな時まで、というものだった。
それと同時、レンは己の背後を見る。
そこには、大木の幹に背中を預け、体を震わせる一人の女性がいた。半ば本能的なものだろうが、身体の前に構えられた、小刻みに揺れる
短剣
(
ダガー
)
の切っ先が痛ましかった。
年は………二十台前半といったところだろうか。
簡素なライトアーマーに身を包み、その下は白いチュニックと淡い青紫色のフレアスカート。それらを覆い隠すように、明るいブルーのロングヘアが風になびいていた。
青系の髪染めってレアなんだよなぁ、というかなり即物的な第一印象と。
綺麗な髪だなぁ、という極めて安直で素直な第一印象を抱いた。
ともあれ、まずは挨拶からだよな、うん。でもマトモに女の人と話すのって何時ぶりだろ?いっつも話してるのはおじさんばっかりだしなぁ。
まぁ、そのおじさん達はもうこの世界にも、現実世界にもいないのだけれど、と。自嘲気味に心の中で苦笑し、レンは言葉を紡いだ。
小動物のように怯え、縮こまる女性に向かって。
「危ないトコだったね、おねーさん。そんな装備でココらを出歩くのは感心しないよ。でもまぁ、どうせウマい事言われて連れ出されたんだろうけど」
びくり、と女性の身体が痙攣したように震えたのをレンは無感情な目で見た。
女性の眼に次に映るのは、拒否か嫌悪か。
いやどちらもか。
そう思った。
助けたことに一応の礼は言うが、内心では逃げ出したい一心。
そんな人を、そんな者を、レンは何人も見てきた。
それほどまでに、《殺人》というモノは人間にとって本能で受け入れがたいものなのだ。受け入れたくとも、分
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