第九十話 嘘と心
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、勝つための要因をこちらから引っ張り込めばいい。
キラ・ヤマトを仕留めるために用意したその布石の一つが今行った機雷による奇襲だ。機雷の爆撃がストライクフリーダムに襲い掛かる。だが、流石にこのような単純な策は通用するはずもない。そもそも小型の機雷による爆発程度ではストライクフリーダムにまともなダメージは与えられない。
「落ちろッ!」
『そんな攻撃!』
リゲルグのビームライフルでストライクフリーダムを狙い撃つ。当然、牽制程度に放たれたビームは命中しない。しかし、それで構わない。ストライクフリーダムは一刻も早い決着を望んでいるのだろう。時間を掛けることは許さないと考えているのもわかる。ドラグーンを展開して四方八方から攻撃を仕掛けてきた。
『これでッ!』
そして、クラウの素の能力でそれらドラグーンによる全方位攻撃を避けることは出来ない。落とされる、と普通なら思うだろうが――――
「そこまで甘くはない!」
総てクラウの読み通り。腕部のグレネードや背部のミサイル、右手のビームライフルといった総ての装備を使って迎撃を行う。だが、当然の結果というべきか、ドラグーンを撃ち落とすことは出来ず、逆にシールドを、右足を、頭部を――――といった風に次々と撃ち抜かれていった。AMBACも利用して躱しながら反撃を続けるがまともな反撃など一切加えれていない。
「どいつもこいつも、本物のエースっていうのは異常だよね!」
両腕も肘から撃ち抜かれ、武装どころかまともな攻撃手段を失わされるクラウの黒いリゲルグ。だが、それでもなおとばかりに喰らいつこうとした所で残っていた左足と背部のスラスターも切り裂かれてしまった。達磨となり、完全に無力化されてしまったのだ。
しかし、これも想定の範囲内だったのだろう。その瞬間を狙っていたかのごとくストライクフリーダムの周囲を囲む様にゲルググF型とグフイグナイテッドの部隊が現れる。
『誘い込まれた!?』
その数ゲルググF型が十八機、グフイグナイテッドが六機の計二十四機。MS一機を仕留めるには十分すぎる数である。だが、誰も油断はしていない。相手はあのフリーダムなのだ。
ゲルググはビームマシンガンを構えて次々とストライクフリーダムに撃ちこんでいく。ドラグーンに対しても一基に対して一機のゲルググが牽制に回る事で抑え込んだ。いきなりの強襲、ビームマシンガンによる攻撃を避けるストライクフリーダム。
だが、躱した先に向けて四機のグフが同時にスレイヤーウィップを放つ事でストライクフリーダムの両手両足を取り押さえることに成功した。そこを狙って正面と後ろの両方からグフがビームソードを構えて突撃してきた。
『やらせない!』
腰のレール砲を正面に構え、正面から突撃してきたグフの両腕を破壊し、両腕からビー
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