第九十話 嘘と心
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ンの言葉をはねのける。最後まで聞く気はない。レイは自分の意思でこの戦場に立ち、シンと相対しているのだ。
『ならば、人が……人が真に欲している平和は何だというのだ!自由か?愛か?それもまた事実だろうさ。だが、それが世界を滅ぼそうとする火種になる。人という種の枠そのものが滅びを求めている!数多の予言に記されるように!それが人の業だからだ!人の限界だからだ!故に、変えなくてはならない。人を支配し、種の枠を徹底して管理し、遺伝子によって束縛させなくてはならない!』
嵐のようにあらゆる方向から放ったドラグーンが遂にデスティニーを捉えた。右手の手の甲と背面の収束ビーム砲に命中したドラグーンのビームによってビームシールド発生装置を破壊され、外殻の青いパーツと緑色の砲身が取り除かれる。
いかにシンが集中力を高め、SEEDやニュータイプとしての力を発揮したと言っても限界があるのだ。緻密な機動を繰り返し、相手の動きを予測し続ける。寧ろこれまでほとんどダメージを受けなかったシンの方が異常であるとすらいえる。
「グッ――――!?だから……何でそうやって決めつけるんだよ!人類なんて広い枠で望んだ平和が同じだなんてあるはずないだろ!人間は、誰だって違っているんだ!レイだってクローンの元になった人間だっていうのかよ!違うだろ!!」
『いい加減にしろ!だとしてもそれが如何したという!許容できないというのであれば従わせるだけだ!ザフトにはそれだけの力がある。その為のメサイアだ!その為のレジェンドだ!それを身をもって証明してみせる!!まずはお前からだ、シン!!』
誰だって、不幸になりたくない。それを叶えようとするのがデスティニープランだ。戦争という不幸を無くす為の計画。しかし、その先が必ずしも幸福を意味するわけではない。不幸の逆が幸福であったも、不幸が無くなる事が幸福につながるわけではない。事実、この先にレイの幸福は存在しない――――
「その先の未来はレイ、お前自身が居ない世界なんだぞ!俺はそんな世界は認められない!過去は振り返れる、決着をつけることだってできる!だから、信じろよ!自分の持っている可能性を!俺達は過去を振り返る事も、未来に思いをはせることも出来る今を生きているんだろ!!」
光の翼を展開させる。膨大な推力を得たデスティニーは一瞬でレジェンドとの距離を詰めた。アロンダイトがそのまま振り下ろされ、レジェンドのシールドドラグーンを叩き斬る。
『馬鹿なッ!?』
シールドドラグーンは本来アンチビームシールドとしての役割を果たすほど防御能力の高いものだ。にも拘らずあっさりと断たれてしまった。シールドドラグーンは最早使い物にならないだろう。
レイはそのことに驚愕しつつも、更に後ろに下がる。その場に立っていればアロンダイトにシールドごと機
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