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純粋な絆
第三章
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「大洋はそれで終わりだ」
 やはりこうした評価であった。そしてその爆発の機会は早速次の第二試合でやって来た。大洋側から見て三対二で迎えた八回表、大毎は一死満塁という絶好の好機であった。
「よし、ここだな」
「ここで決まる」
 球場でもラジオでもテレビでも誰もが固唾を飲んだ。
「ここで大毎が打つ」
「それでシリーズも決まるな」
「大洋はここから負ける」
 こう言ってそれで試合を見守っていた。この時マウンドにいたのはやはり秋山であった。彼はここで土井とそのマウンドにおいて話をした。
「おい、防げると思うか」
「大丈夫だ」
 土井は秋山の問いにまずはこう答えた。
「安心しろ。抑えられる」
「打って来るのならいいけれどな」
 秋山はふとこう言ったのだった。
「打って来たらな」
「!?まさかとは思うけれどな」
 秋山の今の言葉に土井はすぐに怪訝な顔になった。
「奇襲か?ひょっとして」
「外野フライ狙われてもそれで同点だ」
 秋山はここで外野を見て。自分のチームの外野陣が当然ながらそこにいる。

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