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花天の椿
第二章 小さな約束
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打ちながら、椿は左の腰にある刀に手を沿える。
二代は椿の前、忠次の背後に円弧を描くように現れる。
その手に刀を握っていた。


(俺じゃなく、忠次さん狙いか!?)




酒井は、背後に来た少女本多・二代に対してただ、何もせず立っていた。


(避けないのか!?)


酒井の背後で、今まさに酒井を斬ろうとしている、だが二代は驚くが迷いなく忠次に向かって刀を振るう。
しかし、その瞬間


(な……なに!?)


二代の腕を握りしめ、刀を止める一人の少年が二代のすぐ隣に、立っていた。


「え〜と、個人的には止めたくないんだけど、一応護衛役だから俺」


一応ってなんだよ、という忠次を無視して椿は忠勝と榊原に呆れた視線を送る。


「で、これはどういう事ですか?、旦那方」


椿の言葉に、忠勝と榊原は口笛を吹きながら誤魔化していた。










右舷二番艦・多摩の表層部右舷側商店街。
そこには、巫女服姿の浅間と、義腕の少女、第六特務、直政と
眼鏡の少女、アデーレ・バルフェット
前髪の長い少女、向井・鈴、の姿があった。


「結構、買ったな、一応これで終わりか?」


肩に荷物をの担ぎながら、直政が前を歩く浅間に問いかける。


「一応、これで終わりですよ、それより皆さん今日の幽霊払いは行くんですよね?」


浅間の言葉に、三人はJud.と頷く


「でもまあ、三河の花火もありますけど、やっぱ皆さん総長の方に行くんですよねー。」

「わ、私も、私も行きます」


アデーレの言葉に鈴も頷く


「何だかんだと、皆、トーリ君の事が気になってますね」

「まぁ、確かに世間は織田だの大罪武装だの末世だのと煩いけどさ、そんな中、一人の馬鹿の告白が通るかどうかはホント、通し道歌じゃないけど……」

直政は、空を見上げて言った。


「怖いさね。………よくやる気になったもんだ、あの馬鹿」


すると、直政は視線を下げ浅間を見て、口元を緩めながら言った。


「それで、アサマチお前はコクんないのか?」


すると、浅間は呆れた視線を直政に送る。


「コクるって、私が誰にコクるんですかマサ?」


浅間の言葉に小首を傾げる、直政


「あれ、お前って椿の事が好きなんじゃないのか?」


うんうん、と首を縦に振るアデーレと鈴、そんな三人に浅間はため息をつきながら言う


「まぁ、確かに私は椿君の事が、好きなんだと思います。」


空を見上げながら言う、するとアデーレの頭の中に一つの疑問が生まれた。


「そう言えば、気になってたんですけど、浅間さんは何で椿
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