幕間・・2つの道2人の孫悟空
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もう話す事はないと言わんばかりに新たに
現れた二人の精神と同調する事によって
威力を増したカカロットの精神波が悟空を襲う
その闇の奔流に必死に耐えようとする
悟空であったが薬の影響で今にも消えようと
しているその身体では耐えられる筈もなく
彼は奮闘虚しく闇の奔流に飲み込まれていく
「ぐぞぉお・・駄目だ・・もう
身体が動かねぇ・・済まねぇ済まねぇ
・・
〔ポタリポタリ〕・・何も出来なくて本当に
済まねぇ」
悟空の脳裏に今一度様々な思い出が甦る
仲間達に家族に非難され罵倒される事など
己はちっとも悲しくはない
全ては自分自身が蒔いた種だ罪深い己は
喜んで地獄に堕ちて逝こう
それでもそれでも己は皆が大好きだった
太陽が星の輝きが命を育んでくれた地球の
暖かさが大好きだった
そんな全ての命を守りたかった 何時までも
何時までも愛し続けていたかった
なのにそれすら出来ない己が憎らしい程に
情けない
どうか皆には何時までも幸せで在り続けていて
ほしい 何時までも笑顔で在り続けて
いてほしい
己の身体が消えていく この世から跡形もなく
消えてゆく
シュウウウ
「ヤムチャ幸せになれよ 最後まで
精一杯生きるんだぞ・・誰か誰でも良い
・・・こいつを殺してくれ・・・ピッコロ
頼む・・・オラを・・・・オラを・・・・
・・・オラを・・・・・・殺してく・・・
・・・・・・・れ」
ウウウウゥゥゥ
そして最後まで仲間の幸せを望みながら
一人孤独な戦いを続けた正義と光を背負った
男は誰にも看取られる事無くこの世から
消え去った
悟空が消えた空間ではカカロット達の
狂笑が辺り一帯に響き渡っていた
【ヒャハハハハ!! 消えたぞ
孫悟空の意識は完全に消えやがったっ
これでこの身体は俺様のものだ!!
アァアッハハハハハハハハハハハハハハ!!】
【クククク これで我等が最も
恐れていた一番の邪魔者は消えたな】
【それにしても救いようのない
愚かな連中だ ほんの少しの切っ掛けを
与えただけで疑心暗鬼に陥って最後まで
自分達を守ってくれた男を見捨てちまうん
だからな】
【ククク 伊達に何十年も彼奴と一緒に
過ごした訳じゃないからな彼奴になりきるなど
簡単な事さ・・兎に角お前等が来る後一年の
間は俺は今暫く孫悟空を装う事にする】
【うむ では一年後に会おう】
【ベジータは俺が殺る 楽しみは
残しておいてくれよ】
ボワァアアアア
そして一年後
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