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魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
A's編 その想いを力に変えて
A's〜オリジナル 日常編
50話:駆紋龍也はほっとけない
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た。
「…はぁ、まったくよ〜」
再三溜息を吐き、頭を掻きながら歩き出した。
「あ〜、もう!お前邪魔だ!」
そう言ってリーダー格らしいモブ男Bが、拳を振り上げ……前にいるアリサに向けて突き出した。
パァンッ!という音が響き渡る。
「…おいおい、女の子に手を出すなんざ、いい男がするような事じゃないぜ?」
その拳がアリサに到達する直前に、俺はアリサの前に入り込み、拳を受け止めた。
「な、なんだてめぇ!?」
「はい、それ三流悪役のよく言うセリフ」
「何ぃ!!」
モブ男Bは拳を戻し、今度は標的を俺に変え拳を突き出してきた。
「まぁこれで…正当防衛になるか?」
俺はそう呟きながら、突き出された拳を右手で右に受け流しながら、モブ男Bの体をアリサ達から変える。
そして受け流した右手でモブ男Bの手首を掴み、下にぐっと引っ張る。
「うぉっ!?」
少なくとも俺の背丈より高いモブ男Bは、体勢が前のめりになる。
そこへ右足でモブBの足をすくいあげる。
「おぅわっ!?」
すくい上げると同時に、掴んでいた手首を今度は倒れていく体に合わせて引き上げ、モブBを空中で前転させる。
丁度背中が下に来たところでモブBは地面に落ち、背中を打ち付けた。
その痛みが相当なものだったらしく、モブBは背中を抑え悶絶しながら転げまわっていた。
「あ〜あ、意外と痛かった?」
「こ、この野郎…!」
モブBは俺を睨んでくるが、地面に寝っ転がっている状態では見っともないだけだ。
「よくもぉ!」
「このぉ!」
背中を向けていたモブCとDが、俺がモブBを見下ろしている隙に拳をこちらに向けて振り上げてきた。
それに対し俺は慌てず騒がず、振り返ってモブC・Dの拳を片手ずつで受け止めた。
「おいおい、これでも俺は小四だぞ?いいのか?男子が年下相手に力負けするなんて」
それなりに力を込めて押してきてるが、俺の体は微動だにしない。モブC・Dの顔が歪んでいるのが、見ていて面白い。
「こ、この…!」
「う、動かない…!」
「お前ら、何してんだ!そんな奴…」
お、モブBも立ち上がってきたようだな。
「一発投げればいいんだよ!」
そう言って拳を再び振り上げてきた。
だが、その拳が完全に振り下ろされる前に、誰かがモブBの手首を掴んでそれを阻止した。
手首を掴んだ人物は、
「うるさいぞハエ共。ブンブン騒がしいし、視界で動かれると邪魔で仕方ない」
駆紋だった。
「な、誰だおま―――」
「なんだ駆紋、先帰ってたんじゃねぇのか?」
「勘違いするな。俺はただ借りていた本を図書室に返しに行っていただけだ」
「あら意外、お前図書室の常連だったのか?」
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