暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
A's編 その想いを力に変えて
A's〜オリジナル 日常編
50話:駆紋龍也はほっとけない
[2/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
た。

「…はぁ、まったくよ〜」

再三溜息を吐き、頭を掻きながら歩き出した。

「あ〜、もう!お前邪魔だ!」

そう言ってリーダー格らしいモブ男Bが、拳を振り上げ……前にいるアリサに向けて突き出した。
パァンッ!という音が響き渡る。

「…おいおい、女の子に手を出すなんざ、いい男がするような事じゃないぜ?」

その拳がアリサに到達する直前に、俺はアリサの前に入り込み、拳を受け止めた。

「な、なんだてめぇ!?」
「はい、それ三流悪役のよく言うセリフ」
「何ぃ!!」

モブ男Bは拳を戻し、今度は標的を俺に変え拳を突き出してきた。

「まぁこれで…正当防衛になるか?」

俺はそう呟きながら、突き出された拳を右手で右に受け流しながら、モブ男Bの体をアリサ達から変える。
そして受け流した右手でモブ男Bの手首を掴み、下にぐっと引っ張る。

「うぉっ!?」

少なくとも俺の背丈より高いモブ男Bは、体勢が前のめりになる。
そこへ右足でモブBの足をすくいあげる。

「おぅわっ!?」

すくい上げると同時に、掴んでいた手首を今度は倒れていく体に合わせて引き上げ、モブBを空中で前転させる。
丁度背中が下に来たところでモブBは地面に落ち、背中を打ち付けた。

その痛みが相当なものだったらしく、モブBは背中を抑え悶絶しながら転げまわっていた。

「あ〜あ、意外と痛かった?」
「こ、この野郎…!」

モブBは俺を睨んでくるが、地面に寝っ転がっている状態では見っともないだけだ。

「よくもぉ!」
「このぉ!」

背中を向けていたモブCとDが、俺がモブBを見下ろしている隙に拳をこちらに向けて振り上げてきた。
それに対し俺は慌てず騒がず、振り返ってモブC・Dの拳を片手ずつで受け止めた。

「おいおい、これでも俺は小四だぞ?いいのか?男子が年下相手に力負けするなんて」

それなりに力を込めて押してきてるが、俺の体は微動だにしない。モブC・Dの顔が歪んでいるのが、見ていて面白い。

「こ、この…!」
「う、動かない…!」
「お前ら、何してんだ!そんな奴…」

お、モブBも立ち上がってきたようだな。

「一発投げればいいんだよ!」

そう言って拳を再び振り上げてきた。
だが、その拳が完全に振り下ろされる前に、誰かがモブBの手首を掴んでそれを阻止した。

手首を掴んだ人物は、

「うるさいぞハエ共。ブンブン騒がしいし、視界で動かれると邪魔で仕方ない」

駆紋だった。

「な、誰だおま―――」

「なんだ駆紋、先帰ってたんじゃねぇのか?」
「勘違いするな。俺はただ借りていた本を図書室に返しに行っていただけだ」
「あら意外、お前図書室の常連だったのか?」
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ