逞しく成長した嘗ての少年は今漸く家族と再会し彼等に一時の安らぎが訪れた・・そう束の間の安らぎが
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さん・・ケロン
じいさん・・ありがとう生きていてくれて
ありがとう・・ただいまケロンじいさん」
レッド総帥「ううぅっ・・ああ お帰りサム
・・サム・・こんなに大きくなって・・
良く帰ってきてくれた 良く無事でいてくれた」
・・そんな二人をプーアルは優しく
見守っていた・・
プーアル「良かった・・ヤムチャ様・・
本当に良かった」
・・プーアルも嬉し涙が止まらな
かった・・
・・二十五年の歳月を経てヤムチャは漸く
故郷にただいまと言えたのだ・・
・・何処からか風が吹いてきた・・
・・その風はまるで二人の再会を
祝福しているかのようだった・・
・・それはもしかしたら亡くなった村人達の
想いの結晶だったのかもしれない・・
・・ある老人の手記・・
儂らの住んでいた村は北の都に分類されるものの
実際は都からはかなり離れた距離にあり
交通の便は飛空挺等が無ければかなり悪い
だが食料等の物資関係は兄が総帥を勤める
レッドリボンの所有する大型飛空挺のお陰で
余り苦労はしなかった
だが寒い地方特有の寒冷の影響もあり年々
子供の数が減っていった それでも儂等は
自分達の生まれ育った村が大好きだった
そんな中で儂の娘夫婦が三十年前元気な
男の子を授かった儂らは村人全員で祝福した
そして儂らは産まれてきた子供に村に古くから
伝わる祝福の言葉を与えサムと名付けた
この日からサムは村人全員の子供となった
のである 儂等村人にとって何時も笑顔一杯で
元気なサムは正しく儂らを照らしてくれる
太陽だった
儂らは幸せに溢れていた年齢等忘れて皆で
雪合戦をしたり 地平線から覗く太陽に
照らされた綺麗な雪景色を皆で何時までも
見ていたりもしていた
それは本当に幸せな日々じゃった そして
五年後 即ち今から二十五年前儂らに更なる
幸福が訪れる 娘夫婦が双子の男の子と
女の子を授かったのだ
村人もサムも本当に喜んだ お兄ちゃんに
なったサムは産まれてきた男の子と女の子に
兄ちゃんが守ってやるからな これからは
兄ちゃんが守ってやるぞと満面の笑顔でそう言っていた
そして名付け親を頼まれたサムは本当に
嬉しそうじゃった 双子の弟と妹もサムの事が
お兄ちゃんだと分かるのかとても良く懐いていた
儂等はこの幸せが永遠に続くものとそう信じて
疑わなかった
・・しかしそれは束の間の幸せだった・・
・・それは正しく悪夢以外にあり得
なかった・・
・・
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