ダブル ドラゴン
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だろう。クロスは既に戦闘不能となっている為、参加不可能だからだ。
「消えろ消えろォ!俺の前に立つ者は全て消えるがいいっ!」
ラクサスは両腕を広げ、吼える。
「ラクサスは俺がやる。2人ともひっこんでろ・・・」
「2人、というのはレッドフォックスとセルピエンテの事か?なら俺はひかんぞ」
こんな状態で状況であるにも拘らず、クロスはザ☆爽やかを貫き通す―――ちなみにシスコン全開モードの時も常に爽やかな笑顔を浮かべており、場合によっては怖い―――。
「コイツには個人的な借りがあるんだよ」
ガジルが口を開く。
「だが奴の強さは本物のバケモンだ。マカロフの血を引いてるだけの事はある」
ガジルの言葉が正しい為、ナツは困ったように沈黙する。
「気に入らねぇが、やるしかねぇだろ」
言葉通り気に入らなさそうな表情をしながら、ガジルは提案した。
「共闘だ」
「!」
その言葉にナツが目を見開く。
「じょっ・・・!冗談じゃねぇ!ラクサスは俺が倒すんだ!つーかお前となんか組めるかよ!」
「そんな事仰ってる場合ではありませんよ、ナツ様」
「シュランの言う通りだ。よく見ろ、あれがテメェの知ってるラクサスか?」
シュランとガジルの言葉にナツは目線を左隣から前に向ける。
「ハハハ・・・消えろ・・・消えろ・・・」
その目に映るのは、ラクサスだった。
――――――狂ったように笑い、ただ目の前にいる人間を消す事だけを考えているラクサスが。
ナツは言葉を失った。
「あれはギルドの敵だ!ギルドを守る為にここで止めなきゃならねぇ!」
「レッドフォックスの言う通りだな。ここに来るまでに見た他の奴等は神鳴殿とやらの反撃で全員動けん。今ここで奴を止めなければどうなるか解っているだろう?ドラグニル!」
そう言われ、ナツは考え込む。
そしてふと疑問を見つけ、顔を上げた。
「お前がギルドを守る?」
「守ろうが壊そうが俺の勝手だろーが!」
ナツの指摘に照れを隠すかのように怒鳴るガジル。
「この空に竜は2頭いらねぇんじゃなかったか?」
「いらねぇな。だが、こうも雷がうるせぇと空も飛べねぇ」
「今回だけだからな」
「当たり前だ!テメェとはいずれ決着をつける!」
言い合いをしながらも、共闘する事は決定となった。
「そうか。ならば俺も力を―――――っ!」
「怪我人は休んでろって」
「すいません・・・私も体が・・・」
「シュランはそいつ連れて後ろにいろ」
クロスもその手に剣を握ろうとするが、魔力の回復が完全ではない為激痛が走る。
シュランは申し訳なさそうに頭を下げ、クロスを引き摺りながら柱の陰へと隠れた。
そして―――――――――始まる。
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