ダブル ドラゴン
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ーズピンクの鱗を光らせ、赤い目を光らせ、鋭い牙を露わにする無数の蛇がシュランの頭に存在していた。
「行きなさいっ!」
その言葉が合図だったかのように、蛇達はしゅるしゅると勢いよく伸びながらラクサスへと向かっていく。
全ての蛇がくわっと口を開き、その鋭い牙の切っ先を光らせた、瞬間。
「スパーキンブリッド!」
ラクサスの手から雷が放たれた。
その雷は蛇達を包み、一瞬にして黒焦げにしていく。
「え!?」
もちろん黒焦げになったのは一瞬で、数秒後には元のシュランの髪の長さの蛇達がうじゃうじゃと動き回っている。
床にはローズピンクの髪が落ちているが、全く減ったり切られたりしているようには見えない。
(私の蛇が一瞬で・・・!?)
これは彼女の本気。
本体であるシュランが死なない限りは無限に蘇る不死身の蛇達。
魔法と不死身の蛇、その2つの実力があったからこそ、彼女は幽鬼の支配者で最強の女と呼ばれていた。
滅多に出さない本気を一瞬で黒焦げにされたのは初めてだ。
「ライトニングラッシュ!」
「っきゃああああ!」
驚愕しているところに放たれた攻撃にシュランは吹き飛び、勢いよく壁に直撃する。
(強い・・・この方は強い!あの閃光をも超える実力者・・・!)
恐怖の混じった目でラクサスを見るシュラン。
かつて戦ったティアの場合、彼女の最大の武器である『体を水に変える』を封じていたから有利だった。
が、ラクサスに封じるものはない。体を雷へと変えるが、それで封じられるのは移動速度のみ。
魔法ごと封じてしまう事も可能といえば可能だが、そんな小細工が通用するとは到底思えない。
「オラァ!」
「ぐっ・・・うああああああっ!」
壁から離れたシュランを強力な雷が襲う。
直撃してしまったシュランの体はゴロゴロと床を転がり、動きを止めた。
「つ・・・強ェな・・・やっぱり・・・」
「恐ろしい方です・・・ティア様、以上に・・・」
はぁはぁと息を切らしながらナツが呟き、シュランも高い所に居るラクサスを見上げながら呟く。
2人を見下すように、砕けた柱の上に立つラクサス。
「くっ・・・う・・・」
「っ・・・うあっ・・・」
そして高々と・・・拳を天へと掲げた。
「鳴り響くは召雷の轟き・・・」
その拳に雷が纏われる。
「やべぇ・・・体が・・・」
「・・・っ!」
抱えるダメージは大きく、ナツの体は避けようと思っても全く動かない。
それを見たシュランは歯を食いしばりながら必死に起きあがった。
「天より落ちて灰燼と化せ」
ビキビキと雷はラクサスの全身に纏われる。
「くそ・・・!」
悔しそうにナツが目線だけを上げラク
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