第肆話
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ベルベルはすっかり疲れ果て、脱力したように項垂れている。
「へそは、人間の身体の中では不潔な場所だからな、消毒をしておかないといけない」
謎の男はそう言うと、ベッドの下の工具箱から、小さなビンと綿棒を取り出した。
そのビンには、「消毒薬」と書かれたラベルが貼ってある。
謎の男はビンの蓋を取り、綿棒を入れて、たっぷりと湿らせると、綿棒をベルベルのへそのすぐ上の肌へ持っていく。
ベルベルは、こればかりは拷問ではないと思い、全く反応しなかった。
しかし、綿棒から一滴の雫がベルベルの肌に滴る。
すると、途端にベルベルの目が大きく開いた。
雫が当たった部分は、見た目は大して変化こそないが、、刺すような強い刺激があり、肌の水分が根刮ぎ蒸発し、カサカサに乾いているようだ。
「この消毒液はかなり濃度が高くて、殺菌力は強力だ。但し、あまりにも強力なので、肌に沢山塗ってしまうと、焼け付いてしまう。」
謎の男は坦々と説明した。
「いやーーーーっ!」
ベルベルは恐ろしさのあまり絶叫した。
無傷の肌の部分でさえ、刺激が強いのだから、そんな液体をへそに入れられては どれほど強烈な刺激になるか想像も出来ない。
ましてや、傷が出来ているのだから、相当な痛みが発するだろう。
ベルベルは腹を守ろうとして、お腹の部分を色々と捩るものの、謎の男の手からはどうにも逃れようが無い。
「いや、やめて!!あふうっ!」
ベルベルは、無情にも綿棒を、へその中に入れられて、呻きを発した。
綿棒からジュウジュウと湯気が立ち上る。
綿棒は更にへその奥へ潜っていき、ドリルにより剥き出された肉が、ビクビクと脈動している。
へその奥は、筋が切れたおかげで、底の粘膜部分まで楽に広がるので、綿棒はすぐに1.5cmほど入っていった。
さらに染み出した消毒液が腹膜に触れると、腹膜がピンと張り詰めるように痙攣し、ピンク色だった腹膜が、血のように真っ赤に染まる。
「はっ!ふぐあっ!きゃあっ!」
ベルベルは激しく頭を振り乱し、声にならない悲鳴を上げている。
深いへそに消毒液が溜まり、ジュウジュウと湯気を上げて、奥の方は焼けているようにも見える。
更に溜まった消毒液の中を、綿棒で掻き回すと、へその周囲の皮膚が強く痙攣している。
「かっ・・・くっ・・・やめて、もう、やめて、うちの・・おへそが・・・焼けちゃう」
ベルベルの腹は、悶えて苦しんで息も絶え絶えという感じである。
やがて数秒経過すると、消毒液は殆ど蒸発したが、へその奥は茶色っぽく変色し、 焦げ臭くなっていた。
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