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【ネタ】 戦記風伝説のプリンセスバトル (伝説のオウガバトル)
14 黒騎士と伝説 その三
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あ。
現状の神聖ゼテギネア帝国とロシュフォル教会の関係って、神聖ローマ帝国とカトリックまんまだ。
カノッサの屈辱になるか教皇のバビロン捕囚になるか分からないが、国家権力と教会権力の対立はいずれ新生ゼノビア王国にも降りかかるから手を打っておかないと。
こっちが、そんな不埒な事を考えているとも知らず、ポルキュスは黙ったまま波間に浮かんだまま。
「あなたたちを信用したとして、人間すべてが信用できない。
多くの仲間が人間に迫害され、海を汚されてきたのよ。
誰も争うことのない静かな海を、あの美しい海をあなたたちが返して……「返せるわ」!!!」
私の断言に、ポルキュスの言葉が止まる。
ポルキュスだけではない。
あくまで部外者として口を挟むつもりは無かったケートーすらこちらを見て、デスティン以下人間側すら私の踏み込んだ発言に驚きの顔を隠そうとしない。
私の提案を断ろうとした理由、人魚と人間の本当の対立の軸は環境汚染問題だからだ。
それならば解決できる。
私は、それを完全ではないが解決してきた世界の人間なのだから。
「返せるわ。
海を汚さないようにできる。
カストラード海を争いの海にしたくないから私たちからも手を出さない」
そして、私はポルキュスに向けて手を差し出した。
「だからおねがい。
私を信じて。
海が綺麗になることが利益になる、人間の欲深さを信じて」
数日後。アヴァロン島バインゴインにて。
「姫様。
準備ができましたよ。
正直、こんな事考え付くなんて、私は今でも信じられませんがね」
実験設備を持ってきてくれた財務大臣トードの第一声である。
私の領地である、ポグロムの森の領主館が置かれているゴヤスの下水道に私は潜った事がある。
逃げ出した黄玉のカペラを追っての事なのだが、汚水がそのまま海に垂れ流されていた。
そりゃ、人魚も綺麗な水を返してと文句を言いたくなる訳だ。
ならば、解決するには汚水をろ過すればいい。
まずは、下水道出口に沈殿池を設置し汚水の垂れ流しを止め、木炭や砂や小石を敷き詰めたろ過装置にてろ過して海に流す。
小規模集落ならばこれで十分だが、大規模都市だとこれで追いつかない。
で、ここからがファンタジーの出番。
タクティクスオウガにクリアブラッドという水系魔法がある。
この魔法、体内の毒素を取り除く魔法なのだが、じゃあ、『毒って何?』という話となって実験してみたのだ。
その結果、この世界における毒というのが、人体に害を与える現象全般に効果がある事が分かったのだ。
さすがファンタジーとそのアバウトさにえらく感動したものだが、じゃあ、体外の毒に対して浄化できるのかと疑問を持つのはある
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