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偽典 ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
第8章 そして、伝説へ・・・
第壱話 再会
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これらの品は、何処で入手したのかな」
「気がついたら、私の袋に入っていました。すべてが」
「・・・・・・。すべてか」
俺は念のため確認する。
「はい、そうです」
ならば、消えたという表現は妥当だろう。
「さて、これからの行動だが・・・・・・」
俺は、今後の行動について、提案しようとして、
「!」
絶句する。
「ここにいるのか」
一人の男が、俺たちの前に現れたからだ。
男は、皮の服を身にまとい、比較的軽装であった。
しかしながら、極限まで鍛えられた肉体と、隙のない動作から一流の戦士であることが理解できる。
腰にぶら下がっている斧は、かなり使いこんだ跡が見える。
男の表情は、疲労がみられるが、厳しさと底に見える優しさが上手く調和され、女性を虜にさせる魅力を帯びていた。
俺は、目の前の男を直接見たことはなかったが、この男のことはよく知っていた。
「オルテガ!」
俺は思わず叫ぶ。
「オルテガさん・・・・・・」
テルルは、呆然とした表情をしていた。
テルルの店には、オルテガの肖像画が置いてあった。
若き日のものだったが、思い出しているのだろうか。
「お、おとうさん?」
勇者は、ゆっくりとオルテガに近づきながら話しかける。
オルテガは、勇者の顔を眺めると、
「お前の顔を見て、思い出したよ。
・・・・・・サルファか。
ずいぶん大きくなったな」
オルテガは、勇者に優しく声をかける。
「おとうさん!」
勇者は、オルテガの胸に飛びつくと、涙を流す。
「すまなかったな」
オルテガは、勇者をしっかりと抱きしめる。
「感動の再会のところ申し訳ないですが」
俺は、少しためらいながら、勇者親子に話しかける。
「他にも、再会しなければならない相手がいるのではないですか?」
「かあさん・・・・・・」
俺はうなづく。
「さあ、帰ろう。
アリアハンへ・・・・・・」
俺は、勇者とオルテガにキメラの翼を手渡し、ルーラを唱えた。
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