第二章
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「今のローマは教皇庁でしかない」
「帝都はもうない」
「何処にもな」
彼等はこう考えた、だが。
ビザンツ帝国の皇女の一人がある国に嫁いでいた、その国の名はモスクワ大公国という。つまりビザンツ帝国の血はこの国に受け継がれたのだ。
このことからだ、この国は大公国から帝国を称した。そしてモスクワにおいてイワンという男は帝冠を頭に戴き言った。
「ローマ帝国は我が国だ」
「この国がですか」
「そうなのですか」
「そうだ、ロシアがだ」
彼等の国こそがというのだ。
「第三のローマだ、そして私が皇帝だ」
「ローマ皇帝ですか」
「貴方様が」
「その証に私は正教の教皇でもある」
ビザンツ帝国は皇帝が正教の教皇も兼ねていた、皇帝教皇主義だ。そしてこの国の皇帝もそうだからだというのだ。
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