暁 〜小説投稿サイト〜
ローマ帝国
第二章
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
「今のローマは教皇庁でしかない」
「帝都はもうない」
「何処にもな」
 彼等はこう考えた、だが。
 ビザンツ帝国の皇女の一人がある国に嫁いでいた、その国の名はモスクワ大公国という。つまりビザンツ帝国の血はこの国に受け継がれたのだ。
 このことからだ、この国は大公国から帝国を称した。そしてモスクワにおいてイワンという男は帝冠を頭に戴き言った。
「ローマ帝国は我が国だ」
「この国がですか」
「そうなのですか」
「そうだ、ロシアがだ」
 彼等の国こそがというのだ。
「第三のローマだ、そして私が皇帝だ」
「ローマ皇帝ですか」
「貴方様が」
「その証に私は正教の教皇でもある」
 ビザンツ帝国は皇帝が正教の教皇も兼ねていた、皇帝教皇主義だ。そしてこの国の皇帝もそうだからだというのだ。
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ