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鉄槌と清風
50部分:49:スーパー銭湯
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かりましたキャロ、こっちに」

 諦めたのか、キャロを引っ張って子供用露天風呂に消えるエリオとキャロ。
 それを見送り、湯船の中で、苦笑しながらも身体を伸ばしリラックスする良彦であった。



 皆が風呂を上がり…エリオと良彦はかなり上がるのが早く、待たされたが…帰り道、暖まった身体に丁度良い温度の中を団体で歩く。
 良彦とヴィータは最後尾、少し離れた位置だ。
 見れば、二人の小指同士が繋がれているのが判る。

 「キャロの事みなかったろうな?」

 「だーら、さっきもいったろ、キャロに興味はない、妹みたいなもんだ」

 「ま、まぁ、信じてるけどよ、やっぱ少し心配になるんだよ」

 「んー…そっか、それじゃ今度ちゃんと信じさせッから、な」

 ぽんぽんと、髪が解かれている頭をなでる、昔送った髪留め…アイゼンとゼピュロスの右手、どちらも待機状態、がクロスした物…もそれにあわせゆれる。

 「どうやってだよ、それ」

 「今は、秘密だな、つか前にいる奴らに聞かれちゃ困る」

 「…ん、まぁ待ってる」

 小指をつないで、そんなことを話していると…それぞれのデバイスから反応、ロストロギア発見の知らせだ。

 「休憩は此処までやな、機動六課出動や」

 そのはやての声に、六課隊員はデバイスを取り出し、協力者その他は先に別荘へ戻るらしい。
 アインが広範囲に封鎖領域を張り巡らせ、皆がセットアップを開始、反応は臨海公園の辺りらしい。

 「フォワードメンバー4人で、本体を確保、他はサポートに廻ってや」

 「了解」(全員)

 新人4人がロストロギアへ近づく、まるで某RPGのスライムのような感じのそれは回りに分身?を多く作り出している。
 見た目どおりに弾性が強く、殴ってもぽよんぽよん跳ね回る。

 そんな中で、ティアナが跳ね方の違う、恐らく本体を補足、スバルとエリオで動きを止めた所をキャロが封印魔法で、封印していく。
 攻撃能力のないロストロギアは、比較的簡単に封印され、任務終了である。

 別荘で戻っていた皆と合流した後、直ぐに帰り支度を始める六課隊員。
 アリサ達は一日位泊まっていけば、と言っていたが、六課の仕事がたまっている状態なので、このまま帰る事にはやてはしたらしい。

 良彦だけ、一寸約束があるから、と翌日の昼頃まで残ったのだが。
 約束とは士郎に頼んでいたシュークリームの事であり、六課の隊員分…えらく大量で、士郎と桃子もあまり寝なかったらしい…を購入し、六課へ戻った。

 六課待機組みと他のバックヤードスタッフなどにも配ったそれは、かなり喜ばれたらしい、六課内で翠屋が有名になった瞬間だった。
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