第一章
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三十八歳からは。
「わしも一緒や」
「最後まで盗塁王でいられないですか」
「フクさんも」
「わしも歳やしもっと凄い奴も出て来るわ」
それが自分の目の前で見事な盗塁を決めた大石だというのだ。
「スポーツってのはそういうもんや」
「ううん、そうですか」
「そういうものですか」
「まあ長い間盗塁王やったし」
欲のない顔でだ、福本はこうも言った。
「満足しとかなあかんな」
今は守備位置、セカンドにいる大石を見ての言葉だった。外野と内野の違いはあるが大石は守備も見事だった、彼はそこにも世代交代を見ていた。
その守備もだ、やがて。
監督である上田利治にだ、直接言われたのだった。
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