反董卓の章
第21話 「それで……ぃい……」
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…ひっく……ひっく……」
嗚咽をあげる少女が、呂布の頭部を抱えるように引き寄せ、こちらに背を向ける。
私がこの剣を振り下ろせば、少女ともども呂布を切り捨てることは容易い。
容易い……はずだ。
「………………」
で、あるのに――私の腕は、振り下ろせない。
なぜ――
「……ぃぃ。ばせぃ……」
主の声が聞こえた。
私は震えるように、主へと視線を動かす。
主は……微笑んでいた。
「それで……ぃい……」
そう言って……首をゆっくりと振る。
その仕草に、ようやく私は……剣を、捨てた。
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