第2章 赤龍帝と不死鳥の騎士団
第16話 開幕のゴングは不死鳥のハーレム団とともに
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今、ボクの目の前では、キザったらしいホスト風の男――ライザー・フェニックス――と兵藤一誠が言い争っている。
ライザー・フェニックスは、その名の通り、七十二柱の一柱、フェニックス家の者だ。
フェニックスは不死鳥とも言われるように、輪廻と再生の象徴である。
彼の本質は純魔力でてきた炎であり、殺しても死ぬことはない――通常の手段では。
(しかし、ハーレムか。こうして、目の当たりにしてみると微妙な気持ちになるな。やはり、ボクも女ということだろうか)
総勢15人もいる彼の眷属悪魔――全て見目麗しい女性だ――を眺め、嘆息する。
心身のギャップというやつだろうか。
思考は男性寄りだが、身体は女性のもの。
だか、ややこしいが「魂」が男というわけではないのだ。
以前、シャマルに相談したことがある。
彼女は真剣にボクの話をきき、いくつかの質問と診察のあと、こう述べた。
『はやてちゃんの心身は間違いなく女性のものよ。言動が男勝りという程度ね』
彼女によると、リンカーコアは、魂とのつながりがある「らしい」。
「らしい」というのは、既に実験データが失われてしまっているからだ。
時空管理局ではリンカーコアは未知の臓器だったが、古代ベルカではある程度研究が進んでいたようだ。
その古代ベルカの研究で得たひとつの仮説が、「リンカーコアと魂のつながり」だ。
魔力光が個人ごとに異なることは、有名な話だ。
これは、魔力の波長が一人一人異なることが原因である。
したがって、魔力をうみだすリンカーコアもひとりひとり細部が異なる。
ここに着目したある研究者は、魂の人工的生成に成功した。
知能の低い動物でしか成功しなかったが、人造魂をもちいた画期的な生体兵器――守護獣(ミッドチルダでは使い魔)が誕生したきっかけでもある。
その研究者は、人間の魂を創ろうと野心を燃やし、数々の違法な人体実験の末に――――やりすぎて潰された。
その成果の一つとして、リンカーコアを調べることで、魂の性別を判別できるそうだ。
臨場感たっぷりに人体実験の様子を説明されたのには、辟易したが。
なぜ詳しいのか尋ねると――
『だって、その研究者は、過去のわたしたちの主ですもの』
――と、にっこりと答えられて絶句してしまったのを覚えている。
埒もあかないことを考えながら暇を潰していると、ようやく言い合いは終わったようだ。
ライザー・フェニックスは、婚約者のリアス・グレモリーと結婚を――ハーレムを維持したまま――強要しようとしている。
相思相愛ならまだしも、嫌がる彼女に強引に迫る彼に、兵藤一誠が啖呵を切ったのだ。
その結果、言い合いとなり、レーティングゲームで決着をつけ
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