第四十話
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啓一
「矢部っち、今の何キロ出てた?」
矢部
「140km/h…でやんす」
息を深く吐きながら、スピードガンを持つ矢部に尋ねる啓一
一方で、未だにバッターボックスから動こうとしないはじめと虹太郎
虹太郎
「はじめ、ショックだろうな。無理もない、あんな得体の知れない球じゃあ…」
はじめ
「……スゲー」
虹太郎
「…ん?」
はじめ
「スッゲェよ潮見。最後の何だよ?ストレートじゃねえよな?」
どうやらショックで動けなかった訳では無いらしい
啓一
「お、おい、はじめ?」
はじめ
「ストレートではないな。完全に捉えたと思ったし。でもスプリットでも無いよな?何つーか『消えた』感じだったし」
虹太郎
「(『消えた』ね…あながちそう見えるのは仕方ないかな。俺も捕るの苦労したし。でも…)」
はじめ
「なんでそんなとっておき隠してたんだよ。おかげで感動して…」
虹太郎・啓一
「お ち つ け」
いつまでもしゃべり続けるはじめについにストップがかかった
はじめ
「悪い悪い。でも、約束だしな。俺も協力するぜ、同好会」
あおい
「ありがとう。よろしくね、はじめ君」
はじめ
「おう、よろしく。潮見、次は打つからな」
啓一
「わかったわかった」
早速輪の中に溶け込んだはじめ
それを見つめる虹太郎と啓一
虹太郎
「遂にマスターしたんだ?ツーシーム」
啓一
「いや、たまたまだよ。ただ、なんとなく、これじゃないと勝てない気がしたんだ」
虹太郎
「そっか」
気付けば空が赤くなっている
時刻は5時近い
虹太郎
「後4人だな」
啓一
「…あぁ、そうだな。残り一週間ちょい、頑張ろう」
野球同好会 九一加入
残り必要人数 4人
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