突貫
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ら説明された
まず陽動の少数の部隊が敵を引き付ける
そのまま陣地近くの森に誘導し火計をもって間引き
混乱した敵を包囲殲滅する
いかに多くの敵を引き付けるかが勝利の鍵となる
「さて……この殿だが「俺がやるぜ」え?」
「本気で言っているのか?暁殿」
「おうよ、ただし兵隊をちょっとばかし借りるぜ?流石に一人だとくたびれちまう」
「あら?なら私もご一緒するわ」
「お姉様っ!いけません!危険過ぎます!」
「わしも反対じゃ策殿、敵の数が多すぎる」
「大丈夫よ、暁が献身的に守ってくれるわよね♪」
「そうゆう事は後で個人的に聞きたいもんだ、俺は別にかまわんぞ」
暁の片腕にぴったりとくっつく孫策
それを見て蓮華が激しく引き離そうとしている
先ほどまでのぴりぴりした雰囲気はなんだったのか
半ば諦めた表情で立っていると周瑜が近付いてきた
真剣な表情で暁に話しかけた
「雪蓮の事だ言い出したら止めようがない、どうか守ってやってくれ……頼む」
「まぁやるだけやってみるさ」
「私の真名は冥琳だ、今はこれしか託せんが……」
「確かに預かった冥琳、俺は約束は守る男だぜ」
自分に向けて親指を突き立てウィンクすると天幕から出ていく
バキバキとスーツが膨張し只でさえでかい体躯をより大きくする
冥琳は見た、振り向き様の瞬間の狂的に歪んだ顔を
その表情は主であり親友でもある雪蓮と同じ様な顔だった
そして厳選された少数の兵を引き連れ本陣から出陣した
出陣し目標地点まで後1里程の所まで進み
少数精鋭の決死隊は風の如く進撃をしていた
雪蓮は直ぐ隣で走る暁の顔を見てクスリと笑う
一緒に出陣するのは初めての筈なのに
不思議と何年も共に戦った戦友の様に思えてくる
(本当に不思議な男ね……暁って 蓮華が惚れるのも解る気がするわ)
「暁って中々兵士の扱いが巧いわね?」
「まぁこれでも傭兵部隊隊長だったからな」
馬上で孫策と会話している暁だがぶっちゃけあんまり余裕はなっかった
重心のバランスを取りつつ速度も維持しなければならない
乗馬初心者には難易度が高過ぎる……が
この馬も主の事を良く分かっているようで上手に乗せている
そんな事露知らず調子乗る暁だがいつか痛い目をみる事になるだろう
「孫策さんよ、敵さんが見えてきたぜ?」
「本当ね、さて何か皆に言ってくれるかしら?天の御使い様♪」
「全く……調子の良い女だぜ……」
部隊は敵方が見渡せる小高い丘の稜線に停止し暁の言葉に耳を傾けた
皆、覚悟を決めた顔をし今か今かと突撃の号令を待つ
戦前とは思えない静けさが辺りを包む
めんどくさそうな顔から一変し戦士の顔になる暁
まさかこんな所で昔の武将の真似事するとはな……
一介の隊長がこんな演説
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