第83話 少年は闇の道を行くようです
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った。
・・・迷っているフリをしていたって事なのかな。そうだ、方法が一つしかないのなら―――
Side out
Side ―――
「よぉぼーず、どうだ?決めたか?」
「ハイ!それより…ラカンさんこそ身体の方は大丈夫ですか?」
「ハッハッハ!ほぼ無敵の俺様がこの程度の大けがでどうにかなるとおぼっぷ?」
ブシュゥゥッ!
「吹き出したぁ!?」
「……最早どこまでがギャグなんだか。」
ラカンに修業の方向を話しに来たネギと千雨。『闇の魔法』の反動の心配をしたネギに
いつもと変わらない様子で答えたラカンだったが、頭の傷口から血を吹き出した。
千雨は既に動じず、冷めた目で二人を見ている事に気付いたラカンは先を促す。
「で?光と闇、どっちだ?」
「ハイ………。」
スッ
「む。(やはりナギの道を行くか……。話を聞く限り五分だったが…まぁそれもありだろうな。)」
巻物を差し出されたラカンは、表情に出さず『少々詰まらんな』と気を落とす。
しかし、思わせぶりな事をしたネギの考えは違っていた。
「千雨さん、やっぱり……この選択って無茶かも知れませんね。」
「ふん、何だよ先生。まーだ悩んでんのかよ。正しいかどうかなんて、やってみるまで分かんねーよ。
後の利かねぇ決断だし分かんなくも無いけどさ。」
ネギに問われた千雨は、何を分かり切った事を、と鼻を鳴らす。
「けどな、それは……あんた自身が選ぶ道だ!あんたがあんた自身で踏み出す一歩だ!
無理も無茶もいつも通り蹴っ飛ばしちまいな、あんたが好きなあの人らみたいによ。
胸張っていいんだぜ。どうなったって、私がちゃんと見届けてやるからさ。」
「………ありがとうございます。」
千雨に背を押されたネギは、ニヤリと嗤う。
――考えた末の結論。間違っているかもしれない、闇に飲まれるかもしれない。でも・・・それでも、と。
この先起こる事を予期して、楽しげに嗤う。彼の様に。
「これからも皆と一緒に歩いて行く為に……あの人達を目指す為に!僕は……!!
ラカンさん、僕は……闇を選びます!!」
「ほ……。」
勢いよく巻物の封を解き、広げる。それを見たラカンは心底以外だと声を上げた後、こちらも嗤った。
"面倒で生真面目"なだけの子供の背に、確かに"鳥頭"と"魔人"を見た――と。
「けどいいのかい、ぼーず。父さん探す為にこっちに来たのに、父さんを目指さなくて?」
「僕は父さんじゃありません。格好だけ真似しても父さんにはなれない。
僕に闇の要素があるなら、それを突き詰める事でしか父さん達に辿り着け
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