第二十九話
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
ずにいるが、準備を終えた崎姉が四人に説明をする。
「四人が驚くのは最もだけど、実際にはそうでもないのよ」
「と、言うと?」
「母さんも父さんも、すっごく強いのよ。昔、アテちゃんが来る前に全員でかかったんだけど、一人に対してですら、完敗だったわ」
「「「「・・・・・・」」」」
開いた口がふさがらない、まさにそんな状態となっている四人だった。
「そう言うわけだから、切歌と調はイガリマにシュルシャガナを使えよ。アテも、封印外して。権能は使っちゃダメだけど」
「そ、そこまで・・・?」
「そこまで。手を抜く必要はないからな」
そんなことを話している間に、全員の準備が終わった。
「皆準備終わったみたいね。じゃあ、始めましょうか!」
母さんがそう言いながら地下に向かっていくので、全員でその後に続く。
ああ・・・どうなることか・・・
◇◆◇◆◇
「じゃあ、皆準備は出来た?」
「出来たけど・・・本当に大丈夫なの?」
いまだにマリーは信じられないようで、母さんと父さんに聞いている。
「まあ、気にするな。まだ子供達に負けるほど衰えちゃいない」
「そうね。子供達には、まだ負けないわ」
が、二人はそんなこと気にする様子もない。
むしろ、父さんは日本刀を、母さんはレイピアを持ってやる気満々だ。
そして、四人以外の兄妹(姉弟)もまた、武器を持ち、いつでも戦える体勢になっている。
「まあそう言うわけだから、四人も早く準備して」
「・・・分かったけど」
「どうなっても知らないデスよ」
「うん、手加減難しいから」
「私は、手加減できないから」
そう言いながら、アテはブレスレットを外し、切歌と調はザババの双剣を展開、マリーは呪術で筋力、身体能力を上昇させる。
「じゃあ、勝負開始!」
母さんの宣言と同時に、俺が父さんに、崎姉が母さんに特攻を仕掛けるが、簡単にいなされ、元いた位置まで慌てて戻る。
「あー、ダメだこりゃ。俺も少しは強くなったつもりだったんだけど」
「私もよ、武双君。けど・・・」
そう、向こうはそれ以上に強くなっている。
権能を使えばまず間違いなく勝てるけど、それはダメだからな。
「確認は終わり!全員、気を抜かずに本気でかかれ!」
さすがのアテたちも俺と崎姉の様子を見て理解したのか、もうあの二人に攻撃することに躊躇いはなかった。
さて、勝てる気がしないぞ、これは。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ